2020年8月18日放送

ランディングネット製造 細川功さん。
渓流でのフライフィッシングにかかせない道具がランディングネット。
これを専門に作る、職人がいます。
「とって食べる釣りに使うのではなく、魚を傷つけないで優しく
逃がしてあげるための道具なんです。」
自然を大切にするフライフィッシングではキャッチ&リリースが基本。
「昔は魚拓をとって、当然魚は死んでしまいます。
だから今は自分に思い出の写真を一枚残すことで魚に気持ちよくまた会いましょうと。」
細川さんのランディングネットは基本的にオーダーメイド。
黒檀(こくたん)などの銘木を使い、美しい木目を生かしながら、
1か月以上かけて作ります。
魚を傷つけずに捕らえるため、フレームは楕円形(だえんけい)。
その網にも魚を守る気遣いが…。
「うちのランディングネットの網目が、もし大きかったりすれば
ヒレがすぐ破れてしまったりとか、逃がしても逃がしたことにならない」
魚を愛する細川さんが大切にしている言葉。それは…

「道が通っているかもしれないところに行くのではなく、
道のないところに行って足跡を残しなさい」

アメリカの思想家 ラルフ・ワイド・エマ―ソン(1803-1882)の言葉です。

「孫の代まで渓流が残って行くように、このランディングネットが
一役買っていければなと思います」