2020年8月25日放送

老舗食堂の店主 北上昌夫さん。
早稲田大学、西門の近く…
55年もの間、学生たちの胃袋を支えてきたのが、ここ三品食堂です。
「最初は牛めし1本でやろうと思ったんですけど、飽きられちゃうと困るので、
カレーライスとカツライスを加えたんですね。
その3つで始めたので、三品食堂という名前にしたんです。」
中でも名物は、全てのメニューを組み合わせた「カツミックス」。
「ご飯の上にトンカツを乗っけて“これに牛めしの具をかけてくれないか”って
言われたんです。で、その「カツ牛めし」を食べてる学生さんが
“端っこにカレーをかけてくれないか”っていう。学生さんの要望に応えているうちに、
それがメニューになった。」
さらに、超大盛りは「赤」という呼び名で親しまれています。
「3倍以上はあるでしょうね。昔、大盛りじゃ足りないお客さんがいて、
お店にある1番大きな丼ぶりを探した所、その色が赤かったから「赤」です。」
創業以来、多くの学生に愛されてきた「三品食堂」。
店内には卒業生からの感謝の言葉が飾られています。
「新型コロナの関係で今年は卒業式もなかったので、
今年の色紙は全部埋まらなかったんですよ。
また来てもらうために、なんとか店も持続したいと思ってます。」
変わらぬ味で学生を支える北上さんが共感する言葉…

「希望そのものは人間の命である」

早稲田大学の創設者 大隈重信(1838-1922)の言葉です。

「こんな状況でも、とにかく店が無くなっちゃう事が大変なので、
なんとか頑張って、未来につなげていきたいなと思っているんです。」