2021年9月21日放送

セルロイド人形職人 長尾誠司さん
昭和初期に流行した、昔懐かしい“セルロイド人形”
長尾さんは、日本で最後と言われる工房で古き良き技術を受け継いでいます。
「セルロイドは、プラスチックとかが出る前の素材で、軽いし加工しやすい。
工程が手作りだから温かみが感じられる。」
熱した金型でシート状の2枚のセルロイドをはさみ
空気を入れることで成形。命を吹き込みます。
「薄い材料で、ふぅーってふくらますんで、温度が重要です。焼き過ぎもダメです。
型から外れなくなったりとか、生地に穴が開いたりします。」
色付けや組み立てなど、工程は全て昔ながらの手作業。
元々は、3000体を超えるセルロイド人形のコレクターでしたが
4年前、日本で最後の職人と言われた平井さんに弟子入り。
「“僕が死んじゃったら、もうセルロイド人形は終わりなんだ”って言っていたんですね。消えて欲しくないなって思って、技術も。その思いもですよね。」
今はたこ焼き店を営みながら、二足の草鞋(わらじ)で
失われつつある技術を守る長尾さんが共感する言葉…

「今日という一日は 明日という日の二日分の値打ちを持っている」

アメリカ合衆国の政治家 ベンジャミン・フランクリン(1706-1790)の言葉

「“やるぞ”って思った時にやらないと。もうセルロイド人形は大好きですし
僕でとまらないで、後世に残してあげたいなって思います。」