極悪夫婦の殺人計画
1967年、カナダ・トロント。
建設会社を経営するピーターと妻のクリスティンはお互いを憎み合う仮面夫婦だった。
"なぜ夫婦は殺害を計画するようになったのか"
実はこの夫婦、妻のクリスティンはもともと財産目当ての結婚。
夫のピーターも心から愛した恋人と破局した直後の勢いで結婚したため
そもそもこの2人の間に愛などなかった。
そんなある日、クリスティンはピーターの部屋からある書類を発見する。
それは自分にかけられた100万ドル(当時のレートで約3億円)もの生命保険だった。
実はピーター、別れたはずの元恋人と不倫関係を続けていた。
不倫相手との関係が深まるにつれクリスティンの事が邪魔になり
生命保険をかけて殺害してしまおうと考えていたのだ。
クリスティン:「何よこれ?冗談じゃないわ!」
その事に気づいたクリスティンも同じくピーターに生命保険をかけ返し、ピーターの殺害を決断。
こうして夫婦によるお互いの殺害計画が始まった。
"乗り気じゃない相談相手。なかなか計画が進まない"
まずピーターは仕事仲間のジラギーに殺害計画の相談を持ちかけた。
しかし、ピーターの計画はどこか穴のある物ばかりで却下され続ける。
一方、クリスティンも夫の殺害のため友人のスタークに相談。
もちろん殺人犯になりたくないスタークはこの計画に反対した。
そこでクリスティンとピーターはそれぞれ別の人間に相談を持ちかける。
しかしその相手とはそれぞれお互いが最初に相談した相手だった。
つまり、夫婦はお互いの相談相手を取り換えた形になってしまったのだ。
"お互いの殺害を計画した夫婦の末路は..."
そして時が過ぎたある日の事。ピーターは宝石店で買い物をして帰宅すると
妻のクリスティンが家のガレージで殺されていた。
実はこの殺人事件、クリスティンの殺害を諦めきれないピーターが
2人目の相談相手であるスタークに話を持ちかけ実行した計画だった。
実はこのスターク、ピーターに多額の借金があり断ることが出来なかった。
スタークは殺し屋を紹介。ピーターは宝石店でアリバイを作り、殺し屋に妻を殺害させた。しかしこれだけわかりやすい殺人計画はあっさり解決。ピーターは逮捕され終身刑に。
命を狙いあった極悪夫婦の末路はお互いの破滅によって終止符が打たれた。