2015年12月 2日 ON AIR
家が半分になった秘密
2015年6月、ブラジル・リオデジャネイロ。
翌年に控えた夏季オリンピックの準備に追い込みがかかるこの町で事件が起こった。
オリンピック関連施設建設の為、用地買収が行われる中
立ち退きを求められた家の主、ルイス・サントスは頑なに家を売ることを拒んでいた。
実はこのルイス、最近仕事を失い、妻にも逃げられ何もいい事がない。
そんな中で必死に働いてようやく建てた家まで失うことが耐えられなかった。
絶対家は売らないと固く心に誓うルイス。
しかし数日後、再び役人がルイスの家にやって来てこう伝えた。
役人はこの家の半分の権利を買い取ったから半分取り壊す。とのこと。
どういうことなのか?
実はこの家は夫婦2人の名義で購入した物であり、
別れた妻があっさり自分の持つ家の権利を市に売却してしまったのだ。
リオデジャネイロ市は半分だけ手に入れた家の権利を行使して
ルイスの家をキレイに半分だけ取り壊した。
それでも引き下がらないルイスはしばらく真っ二つにされた家に住み続けた。
しかし壁のないむき出しの家での暮らしはツラかったのか、
最近権利を売却し引っ越したという。