体中にツメが生えた女子大生
アメリカ、テネシー州メンフィス。
この街に以前番組で紹介した、世界で唯一の症状と闘っている
シャイナ・アイゾムさんという女性が住んでいる。
彼女はいまどうなったのか?
"謎のできものが体中に"
当時、シャイナは地元の大学で法律を学ぶ3年生。充実した楽しい日々を送っていた。
そんなある日、元々喘息持ちだった彼女が激しくせき込んだ。
最近は体調も良かったため、この時は吸入器を持っていなかった。
シャイナはすぐに病院へ。医師は喘息発作を抑えると、
アレルギー反応を鎮める薬を処方した。
その日の夜、なぜか全身にかゆみが。
咳は治ったものの、かゆみは増すばかり。
翌日、病院へ行き、新たに処方してもらった薬を飲むと一旦かゆみは治った。
しかし数日後。
シャイナの足や腕がかさぶたのようなものに覆われていた。
さらに、謎のできものはすぐにシャイナの体全体へと広まった。
しかも次第に体の内側からも痛みを感じるようになった。
ほどなくしてシャイナは入院。結果、大学も辞めざるをえなくなった。
その後、症状が悪化するたびに入院を繰り返す。
すると足は全体が白く変色。さらに白く細い棒状のものまで生えるようになっていく。
シャイナに以前の面影は全くなくなってしまった。
"体中を覆っているのは...「爪」"
2011年8月、シャイナはアメリカ屈指の難病研究をおこなっている病院に転院。
そこで驚くべき診断が下された。皮膚にできたものはなんとツメだという。
指の先端を覆う爪は体毛や皮膚と同じケラチンというタンパク質でできている。
彼女の体を覆っていた正体不明のものを調べてみると、そのケラチンを構成する
アミノ酸配分量が体毛より爪に近かったというのだ。
体にできたものの正体はわかっても治療方法はわからないまま1年半が経過。
腕はかなり回復したものの、肩や背中の方にはまだ白い棒状のものが
残っている。
爪と同じようなものと診断されてから5年。
今年9月、仰天スタッフが彼女の家を訪ねた。
現在、彼女に処方されている33種類の薬にうち、保険が適用される薬は数種類しかなく、これまで未払いの治療費が、およそ3億円にまで膨らんでしまっているという。
治療費を集め、さらに今後同じ病気にかかった人たちも支援していくため
友人たちと基金を立ち上げているシャイナ。
これからも親子2人3脚で病気と闘っていく。