放送内容

2016年11月 2日 ON AIR

歯科医院のモンスター

ある歯科医院に恐ろしい患者がやってきた。
奥歯の痛みに悩まされ、治療に訪れた女性。
虫歯の根が深く、根管治療が必要だった。


"治療後の不安からモンスターに"


根管治療とは、歯の奥にある神経を取った後に消毒し、
薬を詰めて細菌が入らないようにする治療法。
痛みは確実に消えるのだが、治療後に少し腫れるという注意点があった。


患者の女性は痛みが無くなるならと根管治療を了承し、治療が始まった。
そして、この日の治療は終了。


痛みもなくなり、気分良く帰宅。
しかし顔が少し腫れていることを、母親や友達に指摘されると、
次第に気になって仕方なくなり...不安になった女性はこう考えた。


「確かに腫れ方が酷すぎるかも...これは...まさか...医療ミス?きっとそうだ!!
私はとんでもない歯科医師に治療されたんだ!!」
そう勝手に思い込みモンスターの怒りのスイッチが入ってしまった!!


そしてモンスターが動き出す!
歯科医院を訪れると、医療ミスに違いないとクレームを付けた!
医者がいくら説明しても納得しないため、歯科医師も根負けし、
「腫れが引くまでの治療は無料で診る」と約束し、帰ってもらった。


20161102_03_02.png


ところがその2週間後、再びモンスターとなった女性が歯科医院へ。
別の歯医者で治療してもらったと語る女性は、なんとその治療費をこの歯科医院に求めた!
さらに、そこには治療費以外に後遺症が残ったとして、200万円の請求が!


支払わない場合は、刑事告訴も考えるという。
エスカレートする女性の行動に歯科医師は、顧問弁護士に相談。
和解に向け、女性との話し合いが続いた。


しかし、もはや普通の話しは通じない。どう説明しても一歩も譲らない!
そして彼女は、本当に警察へ訴えた!
歯科医師は何度か警察署に呼ばれ、任意の事情聴取に応じる手間を取らされた。


しかし、歯科医師にミスはない。警察ではそれ以上対応できないと言われた彼女は、
遂にとんでもない行動に出る!


数日後、歯科医師が出勤すると信じられない光景が!
治療後の顔と誹謗中傷する言葉をポスターにし、壁に貼りまくっていたのだ。
どう見ても、この状況は普通ではない。


そのポスターは、近所一帯に貼られていたという。
その後、弁護士が女性に対し名誉棄損で訴えると告げると、貼り紙も請求もなくなりは
したが、歯科医師は問題を解決するまでにおよそ1年という時間を費やす羽目になった。

バックナンバー一覧