歯科医院のモンスター
ある歯科医院に恐ろしい患者がやってきた。
奥歯の痛みに悩まされ、治療に訪れた女性。
虫歯の根が深く、根管治療が必要だった。
"治療後の不安からモンスターに"
根管治療とは、歯の奥にある神経を取った後に消毒し、
薬を詰めて細菌が入らないようにする治療法。
痛みは確実に消えるのだが、治療後に少し腫れるという注意点があった。
患者の女性は痛みが無くなるならと根管治療を了承し、治療が始まった。
そして、この日の治療は終了。
痛みもなくなり、気分良く帰宅。
しかし顔が少し腫れていることを、母親や友達に指摘されると、
次第に気になって仕方なくなり...不安になった女性はこう考えた。
「確かに腫れ方が酷すぎるかも...これは...まさか...医療ミス?きっとそうだ!!
私はとんでもない歯科医師に治療されたんだ!!」
そう勝手に思い込みモンスターの怒りのスイッチが入ってしまった!!
そしてモンスターが動き出す!
歯科医院を訪れると、医療ミスに違いないとクレームを付けた!
医者がいくら説明しても納得しないため、歯科医師も根負けし、
「腫れが引くまでの治療は無料で診る」と約束し、帰ってもらった。
ところがその2週間後、再びモンスターとなった女性が歯科医院へ。
別の歯医者で治療してもらったと語る女性は、なんとその治療費をこの歯科医院に求めた!
さらに、そこには治療費以外に後遺症が残ったとして、200万円の請求が!
支払わない場合は、刑事告訴も考えるという。
エスカレートする女性の行動に歯科医師は、顧問弁護士に相談。
和解に向け、女性との話し合いが続いた。
しかし、もはや普通の話しは通じない。どう説明しても一歩も譲らない!
そして彼女は、本当に警察へ訴えた!
歯科医師は何度か警察署に呼ばれ、任意の事情聴取に応じる手間を取らされた。
しかし、歯科医師にミスはない。警察ではそれ以上対応できないと言われた彼女は、
遂にとんでもない行動に出る!
数日後、歯科医師が出勤すると信じられない光景が!
治療後の顔と誹謗中傷する言葉をポスターにし、壁に貼りまくっていたのだ。
どう見ても、この状況は普通ではない。
そのポスターは、近所一帯に貼られていたという。
その後、弁護士が女性に対し名誉棄損で訴えると告げると、貼り紙も請求もなくなりは
したが、歯科医師は問題を解決するまでにおよそ1年という時間を費やす羽目になった。