
娘の結婚式に涙のサプライズ

アメリカ、ペンシルベニア州・フィラデルフィア。
この町に住む一家の父・スコット(54歳)は、
26年前から多発性硬化症という病を患っていた。
これは、中枢神経の髄鞘(ずいしょう)という部分が、異常な免疫反応により破壊される病気。
神経細胞の伝達がうまく行われず様々な症状を引き起こす。
視力の低下、めまいや手足の震え、やがて歩けなくなることもある。
症状には、個人差があり、原因は未だ解明されていない。
スコットは28歳の時に発症。その後、車椅子生活となり、
20年間、自力で立ったことがなかった。
そんなある日、娘のエリースからプロポーズされたとの報告が。
娘の結婚...これがスコットに大きな変化をもたらす。
結婚式と言えば娘と歩くバージンロード。
スコットにある思いが芽生え始めた。
娘と一緒に歩いてやりたい。
病気が判明した時、娘はまだ幼かった。
手足の麻痺がひどくなるにつれ、簡単なことも出来なくなった。
ずっと、かわいそうな思いをさせてきた。
せめてもの思いで、家族のイベントには積極的に参加したが、
どんな時も負担をかけてしまっていた。
だが娘の晴れ舞台、結婚式を素晴らしいものにしたい。
そしてスコットは決心した。
その日からスコットは家族に内緒で地獄のような努力を積み重ねた。
それから4か月、ついに結婚式の日となり入場を待つ娘のもとにスコットが現れた。
それは家族にとって驚くべき姿だった!
娘にバージンロードを一緒に歩こうと告げたスコットはなんと立ち上がり、
一歩ずつ娘と共にバージンロードを進んだのだ。
娘を愛する父親の思いから生まれた奇跡のサプライズ。
家族にとって一生忘れられない結婚式となった。