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恐ろしい後遺症と闘う女性
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重度の危険ドラッグ依存に苦しんだ女性がいる。
何故、彼女は危険ドラッグに手を出してしまったのか?
"危険ドラッグの恐ろしい負の連鎖"
2006年、3月。
高校卒業後、彼女は実家を離れ東京の専門学校へ進学した。
高校時代に留学経験のあった彼女は、塾のアルバイトで英語を教えていた。
学校とバイトとの両立...それはかなり大変だった。
次第に疲れが溜まり、心が追い込まれてしまった。
その時、彼女の頭をあることが支配する。
いつの間にかネットでマリファナについて調べるようになった。
何故、彼女はこの行動に走ってしまったのか。
それは、2年前。留学先でのこと。
友人に勧められて使用したことがあったのだ。
マリファナは人の身体や脳神経細胞に作用すると言われていて、
脳へ悪影響を及ぼす危険な薬物。
去年、所持していた疑いで、元女優が逮捕・起訴されたことも記憶に新しい。
日本では大麻取締法で厳しく規制されている。
もうだいぶ前のことなのに、なぜかあの感覚が強く思い出されてしまった。
そして、再び軽い気持ちである店へ向かった。
そこは当時「合法ハーブ」と呼ばれていたものを販売していた店。
もちろん今では全て違法だが、合法ハーブは大丈夫と思ってしまった。
店で買ったパイプで吸うと、なんだか気分が異様に高まり、
まるで自分ではないかのように手が進んだ。
ただ、それは本当に集中できている訳ではない。そんな気になるだけだった。
つい手を出してしまった合法という名の危険ドラッグ。
その反動は、強い倦怠感。そして、めまいと不快感が1日中続いた。
まるで、ひどい風邪のようだった。
すると、また何故かあれを使えばスッキリする気がした。
そしてまた吸うと、やはり気分がよくなった。
しかし、時間が経つと...強い倦怠感。
止めなければ・・と自分に言い聞かせる。
だが...無理だった。自然と足が店に向かっていた。
危険ドラッグは当時、1袋4~5千円。
やがてお金が無くなると、店長がキャバクラの仕事を紹介する、と言ってきた。
こうして、危険ドラッグのためキャバクラで働くように。
彼女は毎日400通もの営業メールを欠かさなかった。
危険ドラッグを吸って、集中力が増した気になっていたのだ。
だが、それは元気の前借り。切れると、動けないほどの脱力感が自分を襲った。
だからまた、危険ドラッグを使うという負の連鎖に陥ってしまう。
一方、店のナンバー1になった彼女。この時の月収は、なんと200万円。
金はある。効果が切れた時が怖くて危険ドラッグは増えていった。
そしてドラッグは自身の精神をむしばんでいく。
部屋の汚れが気になって仕方なくなり同じ場所を何時間も掃除したり、
汚れるのがイヤだからと机にラップを張り付ける。
さらに、誰かが自分を殺そうと狙っているように感じてしまう。
どうしようもない不安感。最後には恐ろしい幻覚が見えるまでになった。
"苦しい治療の日々"
命の危険を感じた彼女はついに姉の家に飛び込んだ。
そして姉にこれまでの事を全て打ち明けた。
その後、受け入れてくれる病院を見つけ、治療を開始。
病室は窓すらない完全に閉ざされた部屋だった。
まずはしっかりと眠り、規則正しい食事を取るところからのスタート。
しかし、眠ると悪夢が襲う。
きちんと眠ることができるまで、部屋の外に出ることは許されなかった。
そして、なんと1年半もの時間をかけようやく薬物の地獄から戻ることができたのだった。
退院から5年経った今でも、薬物依存の後遺症と闘い続けている。
彼女は「ドラッグが楽しい、という認識がこの世からなくなってほしい」と訴えた。
現在、危険ドラッグを規制する法律は改正が重ねられ所持・使用も違法に。
つまり、使ったらもちろんだが、持っていただけでも処罰される。
捜査も厳しくなっている。
厚生労働省は、全国の危険ドラッグ販売店はすべて摘発されたと発表。
警察も関係機関と協力し、さまざまな取締りを徹底強化している。
一時の気の緩みで一生を台無しにする危険ドラッグ、
絶対に手を出してはならない。