史上最強 巨大ヘビの真実
今年3月、衝撃的なニュースが!
それは、29歳の男性が巨大なヘビに丸呑みされ、命を落としたというもの。
しかも、事件はジャングルなどではなく、人間が暮らす村で起こった!!
人を丸呑みする巨大ヘビが潜む村。それは一体どのような場所なのか?
" 大蛇の巣と呼ばれる村"
仰天スタッフは日本から飛行機で7時間、インドネシアの首都ジャカルタへ。
そこから国内線を乗り継ぎ、さらに3時間。スラウェシ島のマムジュという地域へ。
そこからさらに車を走らせること4時間。
ついたのは、サルビロ村。
都市部からは離れているが、およそ290世帯、1300人ほどが暮らしている。
ごく普通の村...しかし、大蛇に襲われた事件はこの村で起こった!
サルビロ村の、マルジュム村長によると
村人を飲み込んだのと同じくらい巨大なヘビは、この辺りには多く生息しているという。
インドネシアには密林が多く、巨大ヘビが多く生息する。
そんなインドネシアの中でも、サルビロ村は、「大蛇の巣」と言われ、
巨大ヘビが特に多く生息する地域。
村人を丸呑みした蛇は「アミメニシキヘビ」という種類の危険生物。
最大でなんと全長10m近くになり、世界最大の人食い大蛇として知られている。
地元の警察は住民の安全を守るため、ヘビを捕獲するのも仕事の1つ。
しかし、通報を受ければ動くが、無駄に退治はしないという。
辺りの生態系が崩れないように乱獲はしない。
ヘビは農作物を荒らすネズミなどの害獣を食べてくれることもあり、
警察は通報があったり家畜や人に危険がない限りは、放っておくのだという。
こんな巨大ヘビの村だが、今までここで人間が襲われたことは1度もなかった。
一体なぜ、事件は起こったのか?
仰天スタッフは、事件をよく知る人物、アンディーさんを訪ねた。
アンディーさんは事件が起こった場所の近くで油ヤシ農家を営んでいる。
そして彼はある場所へと案内してくれた。
海が見えるそこは、巨大ヘビに呑まれ亡くなった男性の墓。
実はアンディーさん、ヘビに呑まれ命を落としたアクバルさんの叔父。
あの事件後、自主的に巨大ヘビの駆除をしているのだという。
今回、何が起きても自己責任という条件で、巨大ヘビ退治に同行させてもらった。
" 巨大ヘビはどうやって人を飲みこむのか?"
まず到着したのは、アクバルさんを襲ったヘビが埋められている場所。
つまり、アクバルさんが襲われた場所。
そのヘビが見つかった時の実際の映像を見てみると、
腹の部分が大きく膨らんでいる。
その後、そこを切り裂くと、衣服や靴を身につけたままのアクバルさんが出てきたという。
アンディーさんが蛇の歯を見せてくれた。
鋭く返し状になっている。これで1度噛みついたら、獲物を決して離さない。
巨大ニシキヘビの噛む力は、決して強いわけではない。
だが、鋭い歯が全て内側に向かって、生えているため、肉をえぐり取らない限り
引き離す事はできない。
しかも巨大ヘビは、噛みついたらすぐに巻きついてくる。
そうなったら大人でも逃げるのはまず不可能だという。
アクバルさんが見つかった時、腕の骨や肩の骨、腰の骨も全て外れるか折れた状態だった。
ニシキヘビは獲物を締め付けて窒息させると考えられてきたが、
最近の研究で、締め付けで血の流れを止めることで、窒息させるよりもはるかに早く
獲物を殺すことがわかったという。
また、ヘビは下顎の骨が繋がってない。
それに、顎も関節が1つ多いため、口を大きく開けることが出来る。
こうして、締め殺した獲物をゆっくりと丸呑みにしていくのだ。
そんな危険なヘビから家畜や人を守るために作られたのが、
「ブブ」という大蛇捕獲用の罠。
作りは筒状で、入り口が返しになっていて、入り込んだら出られないようになっている。
その罠は、ヘビが好む水辺に仕掛ける。
人を襲う、危険な巨大ヘビを捕らえることができるのか!?
ニシキヘビは夜行性。夜に森へ入るのは危険なため、スタッフは翌日に備えた。
" 巨大ヘビが人を襲う本当の原因とは?"
そして翌朝。なんと村に巨大ヘビが出たとの連絡が!
急いで現場へ。
すると!民家のすぐ横に巨大なアミメニシキヘビが!
そのヘビはすでに死んでいた。一体何があったのか?
この巨大ヘビは鶏2羽を丸呑みにしていた。
民家の主の男性によると、家畜を襲われ、家族にも危険が及ぶとのことで
やむなく、殺したのだという。
このヘビ、その大きさは...長さ4.8メートル。
重さは27キロもあった。しかしこの村では普通のサイズ。
ヘビは海へと運び、魚の餌として自然に返すという。
昨日仕掛けた罠を確認しにいくと...罠にかかっていたのはオオトカゲ!
大きさは、なんと1メートル。
人にかみつくこともあって、指なら食いちぎる危険性もある。
さらに、鋭い爪は、人の肉をえぐり取ってしまうという。
他の罠にも、このオオトカゲが何匹もかかっていた。
その後も罠を見て回る。
すると!罠の中にやや小さめのヘビがいた。
口を大きく開いて威嚇するヘビ。大きさは2m60cm。
おそらく1才~2才程度だという。
だが子どもとはいえ、大蛇は、体の筋肉が発達している。
今回、短い取材期間中に、巨大ヘビが3匹も現れた。
実は昔に比べ、人里に現れる頻度は増えたという。
その理由を村長が教えてくれた。
村長が案内してくれたのは山の中。そこはヤシ園のために森を開拓している場所だった。
村長によると、この開拓によってヘビは住むところや餌がなくなり
次第に人里に出るようになったという。
インドネシアは油ヤシの生産量が世界一。
サルビロ村のあるスラウェシ島も産地となっている。
ヤシ園は森林を切り開いて作るため、動物たちの住む場所が奪われているのだ。
人をも襲う危険な巨大ヘビ。
しかし、もともと生息していた巨大ヘビにとっては、我々人間が超危険生物なのかもしれない。