放送内容

2017年9月19日 ON AIR

仰天探検隊 海上にある大豪邸の謎

カナダのとある場所に存在する、海の上に浮かぶ色鮮やかな建物。
何でこんなものを作ったのか?仰天スタッフが調査へ向かった!


"リゾート地に浮かぶ家"


日本から飛行機で9時間、カナダのバンクーバーへ。
そこから国内線で1時間ほどのフライトでバンクーバー島の西海岸へ。
着いたのはトフィーノという街。


日本人には馴染みはないが、このトフィーノという街は北米でも屈指の高級リゾート。
ホエールウォッチングや、ベアウォッチングなど
その自然を生かしたアクティビティが人気となっている。


そんな街にあの水上の家があるらしい。
もちろん、水上の家なので船でしか行く事が出来ない。


まずは協力してくれる人探し、街の人に行き方を伺っていると、
自分の船で連れて行ってあげるという優しい人に巡り合った!


さっそく出発すると、さすが北米屈指のリゾート。
素晴らしい景色が広がる!


街を出て40分。
するとあの色鮮やかな建物が見えてきた。
街から遠く離れた場所にある謎の水上建物にとりあえず上陸。


そこには、キチンと手入れされた植物がたくさん並んでいた。
すると奥からにこやかに歓迎してくれる夫婦が現れた。


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そう、ここはこの夫婦の家。
ずっと自然の中に住みたいと思っていた2人だったが、家を買うお金がなく、
なんと自分たちで25年かけてこの家を手作りしたのだという。


"水上の家は夫婦の夢そのものだった"


今から25年前、夫のウェインは芸術家として活動し、
妻のキャサリンはダンサーとして働きながら生活をしていた。


そんな2人にはある夢があった。
大自然の中で気兼ねなく暮らしたい。
だが、芸術家なんて聞こえはいいが、収入は少なく不安定。
マイホーム購入なんて夢のまた夢だった。


そんな時だった。
芸術家であるウェインは、家をアートし手作りすることを決意!


そしてウェインが家を立てる場所に選んだのは、なんと海!
実はバンクーバーには、水上に浮かぶ家が元々数多くあった。
これを見たウェインは自分たちの夢を自分たちの手で叶える事にしたのだ。


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こうして、マイホームを作り始めた2人。
少し離れた沿岸で家の大枠を造り、それを船に乗せて目的の場所まで運ぶ。
水に浮かべたら、そこから家を仕上げていく。この作業を繰り返した。
こうして造り始めて25年、かなり巨大な作りになった!


しかしここで疑問が...水辺に浮かぶ家は住所があるのか?
夫婦に聞くと、住所はトフィーノの街にあるという。


この家のある場所は州の管轄のため、土地の税金は州に払い、
さらに住民登録してある街にも住民税を払っているという。


驚きの水上ハウス!その造りはどうなっているのか?


"とても快適な水上生活"


まず案内されたのは来客用のエントランス。


中庭の横にある建物は屋根付きの船着き場。
水上生活者にマイボートは欠かせない。


中庭を奥に進むと2階建ての居住スペースが。
1階はリビングやダイニングがあり、グリーンで塗装され清潔感のある空間。
階段を上がると、2階はキングサイズのベッドが楽々入る広さの大きな寝室。


しかもこの家、どこでも電気がつく。
離れにある小屋に大量のバッテリーと発電機が置いてあった。


この家では、太陽光によって電気を起こし、足りない分だけ発電機で補っている。
家の外にはアンテナが設置されており、問題なくテレビも観られる。
さらに、WiFiも飛んでいてメールやインターネットも出来る。


ガスボンベもあるのでガスで火もつくし、
山から滝の水を引いているのでシンクの蛇口をひねると水が出る。
水を飲んでみると、味がまろやかでまさにミネラルウォーター。


シャワーはガスを使う湯沸かし器があるため、お湯で浴びることができる。
排水はそのまま海に流れる仕組みだが、洗剤も石鹸も環境を壊さないモノを使い、
自然に配慮した生活を心がけているという。


とても安定しているこの家は、なんと発泡スチロールで浮かせている。
浮いた家は、船のように陸地にロープで固定し、位置をキープしている。


食料は、野菜や果物、スパイスなどを自家栽培しており、
主にそれを食材として使っている。
敷地にある、ビニールハウス全部が家庭農園。


一方ウェインさんは、食材をゲットするため船で海へ出て魚釣り。
開始して1分と経たずにすぐに釣れた!
ポイントを知り尽くしているため、入れ食い状態。わずか10分で大漁となった。


そして出来上がったのは、キャサリンさんが育てた野菜の炒め物と
ウェインさんが釣った魚のムニエル。
そのお味は...素材の味を生かした薄めの味付けだった。


25年かけて作った2人のマイホーム。
最近、その造りや暮らしぶりが世界で話題になっている。


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夫婦の夢と努力とアイディアが詰まった海に浮かぶ手作りの家。
それは本当に素敵な、そして意外なほど住みやすい家だった!

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