トルコ共和国の小さな港町、カラムルセル。
ここで毎年行われている追悼式。
それは、59年前に起きた海難事故の犠牲者を悼むものだった。

毎年3月1日、ダイバーが花と追悼メッセージを海に浮かべるのだ。
この町の市長も参列していた。

式は順調に進み、市長のスピーチの次にダイバーが
花とメッセージを海に浮かべるセレモニーへ。
だがその時、ある光景が市長の目に飛び込んできた！

それは...溺れてパニックになるダイバーの姿。
実はこの日の気温は5度。ダイバーは経験の浅い女性で、
どうやら冷たい水温に対応できず、低体温症となりパニックになっていたのだ。
このままではダイバーの命があぶない。

すると、ワイシャツ姿の男性が一人で冷たい海に飛び込んだ！！
ぼーっと立ちつくす大勢の人々をよそに勇敢に飛び込んだその人とは...
なんと市長だった！

まわりを見渡し、誰も頼りにならないと思ったのか、なんと自ら服を脱ぎだし、
超寒い海に飛び込んだのだ！
そして一直線にダイバーのもとへ泳いでいき、見事救出した！

仰天スタッフはこの勇敢な救出劇を見せたユルデュルム市長を訪ねた。
実は市長、ダイビングの経験者だった。
だからすぐに何が起こっているのか理解し、行動することができたのだという。

誰よりも先に海に飛び込み人命を救った彼は、市民からヒーロー市長と呼ばれている。