不幸なほどそっくりな男
アメリカ・ミズーリ州、カンザスシティ。
ここに住む一人の男性のあまりにも不幸な出来事が全米のニュースになった。
その男性とは、リチャード・ジョーンズさん。
彼は、その出来事によって「人生を失ったようなもの」だと語っている。
一体何があったのか?
それは、17年前のこと。
自宅に突然警察がやってきた。なんと自分に暴行、強盗の容疑がかかっていると言う。
この時リチャードには、同じ歳の恋人と1歳になったばかりの娘がいた。
全員が不安に襲われる。リチャードにはもちろん思い当たる節などない。
そう、これは完全な間違いだった。
実はこのリチャード、なんと犯人と顔がそっくりだったのだ。
リチャードはさらに事件当日のアリバイも無かったことから
有罪になってしまった!しかも、なんと、19年の刑が確定!
前科があったことや、否認し続けたことが影響し刑期が長くなってしまった。
リチャードの冤罪が晴れないまま月日は流れ、
1歳の娘が17歳になった2015年。ようやく運命が変わる。
それは、リチャードが刑務所に入って16年も経ってからだった。
1人の看守がリチャードにあることを言った。
「お前にそっくりな男が、別の刑務所にいたよ」
写真を見せてもらうと、確かに自分にそっくりだった。
詳しく聞くと2人は年齢も1歳しか変わらず、身長もほぼ一緒。
リチャードはこの男こそが真犯人だと確信した。
これにより再捜査が始まり、服役中だった真犯人はあっさりと罪を認めた。
逮捕から17年、リチャードの無実が証明され釈放。
別れたとき1歳だった娘にはなんと子どもが生まれ、リチャードはおじいちゃんに。
リチャードには、州から1億円以上の賠償金をもらう権利があるというが
お金で失った月日は戻らない。
刑務所を出て半年。
リチャードは自らの経験をもとに冤罪を訴える人のサポートを続けるつもりだという。