化学物質過敏症と戦う美女
日本にも推定で70万人はいると言われている、ある辛い症状があった。
仰天スタッフはロサンゼルスに住む、その地獄のような症状と闘う女性を訪ねた。
すると彼女の家に向かう途中で、彼女から突然、メッセージが!
そこには、香水、ボディローション、シャンプー、制汗剤、メイク、ヘアスプレー、
新しい服、新しい靴などを一切避けてほしいという注文だった。
言われたまま準備をして、彼女の自宅へ向かった。
迎えてくれたのはピラー・オレイブさん、現在30歳。
彼女はここで想像を絶する暮らしを送っていた。
"謎の発作で女優業も廃業"
南米チリの首都サンチアゴで生まれたピラーさん。
実は、少し前までハリウッドで女優として活躍していた。
そして、理想の男性とも出会い結婚。
順風満帆とも思えたのだが...それは、突然だった!
これまで普通に使っていたヘアスプレーや化粧品に違和感をおぼえたり、
洗いたての服を着ようとすると気分が悪くなる。
さらに撮影現場でもセリフを忘れたり、物忘れが酷くなっていった。
10か所以上の病院で見てもらうが、原因は分からなかった。
1年後、症状はさらに重症化した。
外出も出来なくなり、女優業も手放さざるを得なかった。
ついには、何と夫にまで反応するようになってしまった。
食事を摂りたいのに受け付けることができず、
55kgあった体重は40kgにまで激減。
夫のジェフさんは原因を探るべく自宅を徹底的に調査してもらった。
すると驚くべきことが判明する。
寝室の床下に、ガス検知器が反応した。
なんと寝室の床下のガス管が腐食し、ガス漏れを起こしていた。
彼女はこのガスの匂いに含まれる化学物質に長期に渡って晒され続けた結果、
重度の化学物質過敏症を発症していたのだ。
"夫とも暮らせない化学物質過敏症"
彼女の場合、ガスの匂い成分である化学物質が原因だった。
その化学物質を吸い続け、体内に蓄積したことで化学物質過敏症を発症。
その結果、それまで全く問題のなかった日常の家庭用品や食べ物に含まれる化学物質や
夫の皮膚についた微量の化学物質にまで反応するようになってしまったのだ。
入院は1年に及んだ。
酸素吸入などを150回以上繰り返し、ようやく退院することができた。
現在の彼女の生活は、窓を閉め切り4台の空気清浄機を24時間稼働。
この部屋が唯一の安全な場所となっている。
さらに夫に対する反応が酷くなったので、現在は別居状態。
何と愛する夫とも一緒に暮らせなくなっていた。
しかし、食料の買い出しなど様々な面で彼女をサポートしている。
衣類はオーガニックコットンのものを半年間に渡って重層で洗い、
ようやく着られるようになる。
食べ物は、無農薬で化学肥料を使っていないオーガニック食品しか
口に入れることはできない。
ピラーさんは、いつかまた家族と一緒に暮らせる事を信じてこの病と闘っている。
化学物質過敏症...日本でも、多くの人が苦しんでいる。