ザ!極寒探検隊 モンゴル最強の極寒村に潜入!
ザ!極寒探検隊、今回は世界屈指の極寒へ!!
そこは...モンゴル。
モンゴルと言えば、大相撲で何かと話題の国。
そんなこの国の極寒地域では一体、どんな暮らしをしているのか?
まずは川も凍る極寒村へ
日本から北京を経由して7時間半、モンゴルの首都ウランバートルへ。
今回はモンゴルの超極寒の地で、いま日本のアウトドアでも超人気の
移動式住居ゲルで暮らす遊牧民に会いに行く。
まずはモンゴルの首都、ウランバートルの街中へ。
目の前には壮大な山々がそびえ立つこの地だが気になる気温は...なんとマイナス22度。
モンゴルの全人口はおよそ300万人。
その半数近いおよそ140万人が首都ウランバートルに住んでいる。
では早速今回の目的でもある極寒の地で暮らす遊牧民に会いに出発。
モンゴルと言えばどこまでも続く大平原。
彼らが暮らす村へはウランバートルから西へ700キロ。ドノイ空港に到着。
この空港からモンゴル1の極寒村まではさらにおよそ200キロ。
雪景色の大平原を車で5時間。遊牧民に会う前にその最前線にある村に到着。
標高2600mの場所にあるモンゴル最強の極寒村、トソンツェンゲル村。
かつては木材加工で栄えた村。今は約9000人が暮らす。
村を流れる川は、冬になれば凍ってしまうため、車も通れば人も歩く。
この日の気温はマイナス34度。スタッフのヒゲも耳も凍った。
遊牧民に会いに行く前に、まずこの村の人たちはどのような暮らしをしているのか?
家を見せて頂いたのは、この村で生まれ育ったフーフネさん。
村ではごくごく一般的な家に住んでいる。
なんと洗濯物が外に干されている。
洗濯物を2日ほど凍らせたのち、氷を払うと乾くという。
中へお邪魔すると...とても暖かい。
その秘密は薪ストーブ。ストーブの温かい煙が部屋中の壁の中を通って、暖かくしている。
また、この村には水道管がないため、地下水販売所で水を調達する。
1リットル、およそ110円。まぁまぁいい値段。
水は地下深くから湧き出るので凍らないという。
フーフネさんには息子が3人。孫は7人いる。
トイレは極寒だが外にあり、家には風呂がない。
シャワーを浴びるのは、昔から週に1回ぐらい。あとはタオルで体を拭くぐらいだという。
この地は乾燥していて汗をあまりかかない。この村の人にとっては普通の事。
村には1か所、約250円でシャワーを浴びられる場所がある。
お湯加減はというと...そんなに温かくない。外に出れば寒さで一気に体が冷える。
次はいよいよ遊牧民のもとへ!さらに過酷な場所に住む彼らの生活とは?
まずは川も凍る極寒村へ
山の麓沿いを走り遊牧民探し。真っ白の大平原を進むこと2時間。
すると、テントらしきものが!ついに遊牧民を発見!!
快く撮影を受け入れてくれたのはご主人のニャムラグチャーさん(39歳)
そして奥様のバータルマーさん(38歳)
3人の息子と娘1人の6人家族。
そして遊牧を手伝う男性と共に、家畜のエサを求め季節ごとに移動し生活している。
飼っているのは、厳しい環境にも強い牛の仲間のヤクという動物と馬、羊。
彼らが住むゲルを見せてもらった。ベッドは2つあり、10畳ほどの広さ。
中にはテレビなどの家電もあった。
電気はソーラーパワーでまかなっており、パラボラアンテナも設置されている。
ニャムラグチャーさんによると、天気がよければ1日使えるという。
ゲルの暖房は村と同じ薪ストーブ。室温は28度と超あったかい。
遊牧民が毎日飲むのが、とれたてのヤクのミルクにモンゴル産の茶葉と
塩を混ぜ沸かした飲み物。味は濃厚かと思いきや意外と薄味だった。
次に着ているものだが、これも生活の知恵がふんだんに盛り込まれている。
遊牧民の服の内側はフェルトで中に綿が入っている。
体の横で布を合わせるため馬に乗った際、正面の風の侵入を防ぐ。
また、長い袖が防寒にもなり、さらに馬のムチとしても使用することが出来る。
太陽が昇れば家畜を放牧に。羊は1000匹以上いるという。
遊牧民の家族は小さい子どもが馬に乗るのは普通の事。6歳の三男も一人前に乗りこなす。
自然と共に明るく暮らす人たち
遊牧民は家畜を売ったり、または預かって育てることで収入を得ている。
標高2000m以上の大草原で、土地も持たず遠く離れた場所まで
家畜のエサを求めて移動する。
それに伴いゲルを移動させることも。
そんなゲルの構造はいたって単純で、慣れれば1時間で作れるらしい。
遊牧民たちの水は氷をストーブで溶かし作る。この水で料理、洗濯全て行う。
その氷は凍った川から確保する。
川に積もった雪をどかせば氷が現れ、さらに進むとの採取場所が。
そこにある厚さ50センチの氷を鉄の棒で叩いて崩す。
遊牧民の食事は、茹でた巨大な肉がメイン。
牛や羊の肉を日によって変えるが、味付けは塩のみ。
冬の間はほぼ毎日、この料理ばかりで野菜は採らない。
冷蔵庫などはないので、肉の保存は外。
冬のやせこけた家畜の肉はおいしくないので、寒くなる前に一冬分準備しておく。
遊牧民は食材を決して粗末にしない。骨だけになるまでキレイに食べる。
そしてその骨の中の骨髄はみんなで取り合いになる。
残った骨は犬のエサに。なので犬はほぼ肉を食べられない。
続いては子どもたちの教育について。
平日は村の親戚の家に泊まって学校に行っており、両親と暮らすのは土日だけなのだという。
1月は冬休みだが、学校が始まれば両親のもとを離れて生活する。
最後に長年自給自足生活をしてきたお父さんからのスタッフへなんと馬のプレゼント!
全くスタッフになついていないが、仰天ニュースは馬の所有者になった!!
会いたい方は、ぜひトソンツェンゲル村の大平原へ。
モンゴルの遊牧民は、極寒の中でも家族1つになり明るく生きていた。