絶望から妻の一言で大逆転
アメリカ・ラスベガスに住むビリー・オーウェンさん、このとき36歳。
妻のダヤニラさんと幼い息子に恵まれ、幸せいっぱいの毎日を過ごしていた。
突然の病により、右目を失う
ある日、軽い頭痛と鼻水、鼻詰まりを感じ病院に行くと...思わぬ事実が判明した。
鼻周辺の空洞である副鼻腔に、悪性の腫瘍が見つかったのだ。
日本ではガン全体の約0.5%未満と珍しい疾患。
中でも50~60代の男性に多いと言われている。
初期の症状は鼻水や鼻づまり程度で大きな病気を疑うことがない。
ビリーも発見された時にはすでに進行度は一番重いステージ4だった。
しかも「未分化ガン」というとても珍しい種類のガンだった。
副鼻腔の未分化ガンになるのは約500万人に1人。
生存率は10%だと宣告された。
一刻も早く、腫瘍を摘出しなければ...
まずは切除する範囲を小さくするために、化学療法と放射線治療を行った。
そして腫瘍を小さくしたところでガンの切除手術が行われた。
がん細胞を残さないように、周囲の正常な組織も含め、大きく切除しなければならない。
ビリーの場合、腫瘍をほお骨と上あご、眼球で包み込むように取り除く必要があった。
こうして、彼は右目も失った。
包帯がとれたのは1か月後。顔の右半分には大きな空洞が。
手術後のCT画像をみると、歯や上あごの一部も切除しているのが分かる。
右目には義眼が、口の中には、人工の上あごが取り付けられた。
その後の彼は、ふさぎ込みがちになり人生に絶望していたという。
妻の一言で...ゾンビに生まれ変わる!?
手術から9年、仰天スタッフはアメリカ・ラスベガスで暮らすビリーさんを訪ねた。
普段、ビリーさんは眼帯をしている。
そして、眼帯の下には、エピテーゼと呼ばれる欠損部分を補う人工物をつけている。
ビリーさんは手術した当時はすごく落ち込み、家で何もしない日々を過ごしていた。
そんな夫を心配した、妻のダヤニラさん。
すると、彼女はまさかのアドバイスをする!
妻「片目がないなら...ゾンビになればいいじゃないの」
なんと片目がないビリーに、その姿を生かしてゾンビ役をやることを提案したのだ!!
こうして...ビリーはゾンビになった。
ラスベガスのホラーアトラクションに、ゾンビ役として出演。
そのあまりにリアルな姿に、人々は熱狂!!その勇気と生き方に拍手を送った!!
やがてメディアに取り上げられるまでに。
ゾンビになってからのビリーさんは、明るさを取り戻し外出するようになった。
手術から9年、がんを克服したビリーさんはバイクが大好き。
片目しか見えないというハンデを乗り越えて、レースに参加することも!
ビリーさんの影響で10歳になった息子、レオニダス君もバイクに乗っている。
生存率10%の病から生還したビリーさん。
彼の生き方にたくさんの人が勇気をもらっている。