放送内容

2018年6月12日 ON AIR

かわいいまさかの危険生物

今回取り上げる危険な生物は...なんとアヒルのおもちゃ!
浴槽に浮かべたり、水鉄砲のようなことをして遊んでいるが、
このおもちゃが原因でとんでもないことに!


8人の子どもを突然襲った感染症


1997年、オーストラリア、メルボルン。


ある病院の小児科で、免疫が低下していた子どもが肺炎を発症した。
さらに...同じような症状を訴える子ども達が8人も!
その原因は...緑膿菌による感染症だった!


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緑膿菌とは自然界に広く存在している菌の1つ。
水回りに多く見られ、病原性が弱く、健康な人は基本的に感染症にはならないが、
手術後など抵抗力が低下している場合、肺炎や敗血症など様々な感染症を
引き起こすことがある。


その緑膿菌にどこで感染したのか?
実はそれが風呂用のおもちゃだった!そこで緑膿菌が増殖していたのだ。
そんな菌がいるとは知らずに、遊んでいた子どもたちの体内に緑膿菌が侵入し、
感染症を引き起こしたのだ。


病院はただちに風呂場のおもちゃを撤去。
感染症の子どもたちは...2週間に及ぶ抗菌薬の投与で、全員無事に回復した。


一般家庭のおもちゃにも細菌が


去年、スイスとアメリカのチームが共同で風呂用のアヒルについて驚きの研究を発表した。
11週間お風呂のお湯につけたおもちゃを調べたところ、
1平方センチメートルあたりなんと最大7500万個の細菌が発見されたのだ!


その中にはレジオネラ菌や大腸菌も。
お風呂場には皮脂や石鹸カスなど細菌にとって餌となるものがたくさんあるが、
そんなおもちゃにはある秘密があった。


合成樹脂でできたおもちゃは炭素化合物を排出する可能性があり、
その炭素化合物が細菌にとっての餌となっている。


一般家庭のアヒルのおもちゃを調査すると、
使い始めて8か月のアヒルのおもちゃからなんとおよそ300万個の細菌が見つかった!


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そんなおもちゃを使用しても大丈夫なのか?


藤田保健衛生大学、土井医師によると...
緑膿菌というのは、元々は病原性が弱い菌なので、
免疫力が下がっている人の場合は感染症を起こすことがあるが、
実際それで病気になるということは非常に稀なケースなのだという。


使用後は中の水をしっかりと出し、乾燥させることで緑膿菌は死滅する。
子どもはおもちゃを口に運んだりしがち。


水が溜まりやすいおもちゃは、こまめに洗うなどしてできるだけ清潔に。

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