まさかまさかの大爆発Ⅰ
イギリス・イングランド北西部の町、アクリントン。
ここに暮らす妻ダイアンとその夫。
お腹が空いたという夫のために彼女が作ろうとしたのは、『ポーチドエッグ』。
ポーチドエッグの一般的な作り方は、沸騰した湯にお酢を入れ、かき混ぜてうずを作り、
そこへ生卵を落とす。2~3分ほど茹でたらできる卵料理。
でもお湯を沸かすのが面倒だった妻はたった1分で簡単に作る調理法を考え出していた。
そのダイアン流ポーチドエッグの作り方とは...まずマグカップに半分水を注ぎ
卵を割り入れ、塩を適量振りかけて電子レンジで1分間温めるだけ、と超簡単!
しかし、これが彼女にとんでもない悲劇をもたらすことに!
レンジに入れて1分が経ち、マグカップを取り出したダイアン。
ちゃんとできているか確認しようと、スプーンをカップに入れた、その瞬間!
いきなり熱湯が噴き出し、上半身に大きな火傷を負ってしまった!
ダイアンは目の周りをはじめ、顔の半分以上と胸元に火傷を負い、入院を余儀なくされた。
それにしても、一体なぜこんなことが!?
彼女を襲った現象は『突沸(とっぷつ)』と呼ばれるもの。
液体を温めると、稀に沸点に達しても沸騰しないことがある。
この状態を「過加熱状態」と呼ぶ。
そんな状態の時に振動や衝撃が加わると液体中の空気が一気に爆発し飛び出すことが!
これが突沸!
危険な突沸を防ぐため、電子レンジで液体を温める時は、温めすぎに注意する事。
そして温めすぎた場合、すぐに取り出さず1~2分冷ます事が大事。
突沸は必ず発生するわけではないため、彼女はこんなことが起きるとは思っていなかった。
ダイアンはその後、包帯を巻く生活が1週間も続いたが
顔と胸元に残っていた赤い痕は...今では元どおり綺麗に!
電子レンジに入れてはいけないモノ
ところで、電子レンジは使い方を間違うと、突沸以外にも危険がある!
電子レンジで、ゆでたまごを1分温め、取り出してフォークで刺すと爆発が起きる。
これは殻の中にあった水分が、温められすぎたことで膨張し、フォークで刺激されたことに
より爆発したもの。
その他には栗も危険!
栗をレンジで温めたい場合は、切れ目を入れ、水に浸した状態で温めるのが正解だが
何もせずそのまま温めると30秒ほどで...殻内部の水分が膨張し、爆発!木っ端微塵に!
次は、サツマイモ。
生の状態からレンジでふかそうと水に濡らしたキッチンペーパー等を使わず
そのままラップに巻いて加熱すると煙が発生し爆発!
そして人参。
硬い野菜は、調理時間を短縮するため、電子レンジで温める方法が便利だが、
加熱し過ぎてしまうと発火の恐れが。
実は、人参のように水分が少ない野菜は炭化し発火しやすい。
電子レンジを使用する時は、適切な温め時間を守り加熱しすぎないように!