放送内容

2018年11月27日 ON AIR

運命を分けた松戸-柏の8分

今年1月。東京・品川駅。
柏に住むとある女性。都内で用事を済ませ、自宅へ帰ろうと常磐線直通の電車に乗り込んだ。
彼女は妊娠しており、出産予定日まであと5日。25才にして3人目をさずかっていた。


そして後にニュースになる大事件が起こる。
電車に乗って数分後...突然、下腹部に痛みが!


これはまさか...陣痛?
すると彼女は、冷静にスマホを取り出し...陣痛の間隔を計り始めた。


なぜなら...陣痛が10分間隔になったら連絡するようにと病院から指導されていたから。
このとき、彼女の陣痛間隔は...12分。
これまでの経験から今から病院へ向かえば、十分間に合うと思った。


この時、電車は日暮里を過ぎたあたり。
乗っていたのは快速電車だったため出産予定の病院がある柏駅までは20分程度で着く。
そこで彼女は実家の母親と地元の病院に連絡をした。


一方で痛みは、松戸駅に到着する頃になるとどんどん増していき、
手すりにしがみついていないと耐えられなくなってきた。


ある思いが頭をよぎる。
ここで降りて救急車呼ぶべきか...。しかし、この程度の事で救急車を呼んでいいものか?


と、あれこれ考えているうちに、ドアが閉まった!
この電車は快速。松戸から柏まで8分間ノンストップ。


ギリ間に合うか!?
しかし、すぐに後悔するほどの激痛が!!
陣痛の間隔も短くなり、もう時間を計る余裕もない!


すると隣の席に座っていた子ども連れの女性が、異変を感じ声をかけてくれた。
藁にもすがる思いで...なんとか自分の状況を伝えた。


あと数分で到着。なんとか耐えるしかない!
そしてようやく柏駅に到着...と、思ったその時!
なんと、破水してしまった。


前代未聞!?電車の中で緊急出産!!


ここで電車は柏駅に到着!しかし、もう一歩も動けない!
覚悟を決めた妊婦の女性...なんとズボンを脱ぎ始めた!


隣の席に座っていた女性は、近くにいた女性の乗客2人に
たまたま持っていたバスタオルを渡し、男性の乗客に見えないように目隠しを作った。
そして出産に苦しむ妊婦の足を上げると、すでに赤ちゃんの頭が出ていた!


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ということで電車内で始まった緊急出産。
ひとつの命が、柏駅で生まれようとしている!
駅員や居合わせた人たちも無事をただ願った!!


そして、元気な赤ちゃんを無事出産!


このニュースはネットやテレビで大きな話題に。
その後、出産した女性と赤ちゃんは救急隊に引き渡され、電車は運転を再開した。


それにしても陣痛が始まってわずか30分で出産。
これは、産婦人科医も驚くスピードだった。


さらに気になるのは妊婦を助けた女性のこと。
実は彼女、内科と耳鼻科の看護助手の経験があったという。
そして、5回も出産経験がある大ベテラン主婦だった。


後日、この女性には地元の取手市長から表彰状が贈られたという。
そして、出産したママも3人目の子どもも元気だそうです。

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