夢を見てから超恐怖症に
芸人、岩政久美子...彼女はある信じられないものに、強い恐怖心を抱いている。
彼女を苦しめる恐怖症とは...ある海の生き物。
彼女は子どもの頃、テレビからふいにその海の生き物の映像が流れただけで、
大きな悲鳴をあげていたという。
そのテレビに映っていたのは...シャチ。
彼女はシャチ恐怖症だった。
実は彼女、物心ついたころから大の動物好き。
中でもかっこよくて大好きだったのが...シャチだった。
そんなに大好きだったのに...
小1の冬、インフルエンザで高熱を出し、その夜ひどくうなされた。
それは...夢を見たから。
その夢とは...なんと数千、いや数万というシャチの中に埋もれる...というものだった。
とてもコワい夢...その記憶は深く残った。
その数か月後、両親と来たプールで楽しく泳いでいたが...
何か気配がする...振り返ると...シャチの形をした浮き輪が。
それを目にしたとき...急に恐ろしくなった。
やがて過呼吸となり、プールで溺れてしまった彼女。
幸い大事にはいたらなかったが...シャチの何もかもが怖くなってしまった。
とはいえ普段の生活でシャチを目にする機会なんて滅多に無い。
なので、それほど困りはしない。
しかし、危険は突然やってくる。
高校生の時...おもちゃ屋さんでアルバイトをしていると何かが落ちてきた!
それは...シャチ型の浮き輪!
吊してディスプレイされていたものが落ちてきたのだ!
彼女はこのショックで働けなくなり、バイトを辞めるまでに。
彼女の場合のシャチのように、ある特定のモノへ強い恐怖を抱く症状を、
「特異的恐怖症」という。
ある特定のものや状況に対して、強い不安や恐怖、嫌悪を感じるというもの。
そのメカニズムはいまだ解明されていないが、特定のものにだけ恐怖や不安を抱くように、
扁桃体にすり込まれる脳内エラーが起きたためと言われている。
とにかく、不意の遭遇を避ける生活を心掛け、
夏場のおもちゃ屋には、絶対に近づかなくなったという。
彼女が、少しでも良くなることを願う。