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冷蔵庫保管の落とし穴
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静岡県浜松市。
冷蔵庫に保管していたある物で、トンデモナイ目にあったという女性、鈴木瞳さん(25歳)。
それが起きたのは、瞳さんが中学生の時のことだった。
2009年7月。
瞳さんはこの時、中学3年生。母がいない時は、家族の昼食を作るしっかり者だった。
この日も母が外出していたので、何か料理を作ろうと考えた。
冷蔵庫を探していると、「お好み焼き粉」を発見。
それで得意のお好み焼きを作り、家族と一緒に食べた。
もちろん、いつも通りの味!
しかしこの時、彼女の命をおびやかす恐ろしい事がじわじわと進行していた!
食後、洗い物をしていると...喉に何か詰まったような違和感が。
突然の呼吸困難で、命の危機を感じた。
すぐさまかかりつけの病院へ。
瞳さんはアナフィラキシーショックを起こしていた。
激しいアレルギー症状で、呼吸困難や、意識低下などが起き、対処が遅れると死につながることも...。
すぐにアレルギー症状を抑える点滴を行なった。
すると...先ほどの苦しさが嘘のように消えた。
それにしても一体何が原因でアナフィラキシーを引き起こしたのか?
疑うべきはお好み焼きだが...家族全員たべたのに症状がでたのは彼女1人だけ!
そこで血液検査をし、1週間後病院に行くと...驚くべき事実が!!
彼女は仰天ニュースでおなじみのパンケーキシンドロームだった。
その原因はなんと...ダニ!!
ダニアレルギーを持つ人は、
ダニが侵入した粉製品を食べた時、アレルギー反応を引き起こす事がある。
摂取後10分ほどで発症することが多く、呼吸困難、意識低下などのアナフィラキシーを引き起こす事も。
血液検査で彼女は、ダニアレルギーの数値が通常の人の8倍もあることが判明...。
他の家族はダニアレルギーがなかった。
原因はダニが繁殖していたお好み焼き粉を使ったため、発症したと考えられた。
冷蔵庫に入っていたのになぜダニが?
だが、ここである疑問が...お好み焼き粉は冷蔵庫に入っていたはず。
なぜダニが繁殖したのか?
以前、仰天ニュースで、パンケーキシンドロームを取り上げた際は、
保存方法について、冷蔵庫に保存することでダニの繁殖は防げると放送した。
実際、ダニは冷蔵庫に入れると低温のため活動を停止し、繁殖しなくなる。
今回は、何か冷蔵庫での保存方法に間違いがあったのか?
実は冷蔵庫にあったお好み焼き粉は常温で放置していた期間があったという。
その間にダニが繁殖したと考えられた。
母がその後冷蔵庫に移動したのだが...すでに、ダニの死骸が大量にあったことが予想され、パンケーキシンドロームを引き起こしたと考えられる。
ダニが繁殖する条件は、湿度は70%~85%、温度は25℃~35℃と言われている。
さらにエサが十分にあること。
お好み焼き粉にはダニの餌となるタンパク質が豊富。
お好み焼き粉の開封口を折って輪ゴムでとめる人が多いが、ダニはわずかな隙間があれば侵入することができるため、折ってもダニの侵入は防げない。
さらに、ダニの生物学的な研究を行う専門家にその生態について聞くと...。
少しでもダニが混入していれば、使用する際に冷蔵庫から取り出して、そのまましばらく放置しておくと、ダニが繁殖してしまう可能性があるのだという。
というので、専門機関協力のもと仰天ニュースで実験してみた。
実験のためお好み焼き粉をシャーレに入れ、ダニをおよそ3000匹入れたものを4℃の冷蔵庫に入れてみた。
すると、動き回っていたダニが徐々に動きが遅くなり3時間後、活動を停止。
この状態になると、ダニは繁殖不可能になる。
続いて、活動停止していたダニを冷蔵庫から出すと、なんと1分後に徐々に動き出し...5分後にはほぼ全てのダニが活動を再開した。
実際、数か月冷蔵庫に保管したダニが再び活動することもあるという。
お好み焼き粉を保存する際は開封後すぐに密閉容器に入れ、継続して冷蔵庫で保存し、なるべく早く使い切ることが重要です。