7人の女性が犠牲になった女性刺創連続殺人事件。長い髪の清楚な女性ばかりを狙った事件は、マスコミから『透明な悪魔』の犯行と呼ばれ、未だ捜査の手がかりは掴めていなかった。長い髪を持つ霊媒師・城塚翡翠(清原果耶)は、次に狙われるのは自分だと、その死を予感する……。
その3か月前―。友人の舞衣(福地桃子)と一緒に占いに行ってから、「泣いている女が自分を見ている」という奇妙な夢に悩む女性・結花(田辺桃子)が、大学の先輩で推理作家の香月(瀬戸康史)に付き添いを頼み、翡翠のマンションに相談に訪れていた。アシスタントの千和崎(小芝風花)に案内され、入った部屋で待っていたのは、息を呑むほどに美しい翡翠。結花を観察して、職業を即座に言い当てる翡翠だったが、 論理を重視する香月は翡翠の力を疑っている。嫌な予感を感じた翡翠は、結花に注意を払うよう香月に忠告。さらに、結花の部屋の床に“心当たりのない水滴”が落ちていたことを言い当てると、気になることがある様子で、結花の部屋を見せて欲しいと申し出る。
後日。翡翠と香月は結花の自宅へ。しかし、鍵が開いたままの部屋に入ると、リビングで倒れたまま息を引き取った結花を発見する! 結花の視線の先には、割れたグラスの破片が散乱していた。その時、焦点の合わない目で虚空を見ていた翡翠が呟く。「なにを探しているの……?」倒れそうになった翡翠を慌てて支える香月。翡翠は「犯人は、女の人です」と告げる。
翌日。付き合いのある鐘場警部(及川光博)に頼み、捜査の情報を聞き出した香月は、空き巣の常習犯・立松という男と、結花にストーカー行為をしていた西村が被疑者に挙がっていることを知らされる。女性の被疑者はいないが……。
結花に危険が迫っていることを予知しながら、命を救えなかったことに責任を感じる翡翠。自分の力を信じてもらえなかった過去の経験から、弱気になっていたことを強く後悔する。翡翠は、今まで警察に協力して幾つもの事件を解決してきたという香月に、結花を殺した犯人を突き止めて欲しいと頼む。証拠能力のない翡翠の力だけでは犯人は逮捕できない。論理的思考と推理力を持つ香月と協力し、犯人逮捕のために動き出す。そして、翡翠は亡き結花から犯人の手掛かりを聞きだすため、危険な“降霊”に挑むことになる……!