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終戦六十年スペシャルドラマ 火垂るの墓-ほたるのはか-

2005年11月1日 放送
ストーリー

終戦60年を迎えた2005年、夏―――。

とある家で死んだ祖々母の遺品整理をしていた一人の女の子(井上真央)が、たまたま錆びつき汚れきった古い空き缶を見るける…。
「おばあちゃん、これ何だろう?」
その空き缶を、おばあちゃん(岸恵子)に見せる少女。
「ん、なあに?どれどれ?…!!」
それを目にした瞬間、優しいおばあちゃんの顔色が瞬く間に変わった。
それは、紛れもなく、あのドロップ缶。
なぜ、あのドロップ缶がここに…!?


時は遡り…1943年、夏――― 兵庫県。

明るく向日葵のような笑顔で、四人の子どもを育てる母・澤野久子(松嶋菜々子)は、出征する夫(伊原剛志)を見送った帰り道…、従姉妹である清太(石田法嗣)・節子(佐々木麻緒)の母・横川京子(夏川結衣)と偶然再会する。
そこで、同じ日に夫を戦地に見送った者同士、目に見えない絆が生まれ、もし万一、それぞれの家に何かあった時は、助け合ってお互いの子供の面倒を見ようと約束する…。


そして、時は流れて、1945年、初夏―――。

その悲しき約束が果たされるかのように、ここ関西にも空襲がやってきた…。
神戸の西半分は焼け野原と化し、清太の家も町ごと焼けてしまった。
もともと心臓の弱かった京子は、防空壕に落ちた直撃弾により、大火傷の重傷で瀕死の状態に…。そしてその翌日、ひっそりと息を引き取った。
清太・節子は、家も、そして親も失い、途方に暮れる…。

久子は、そんな清太・節子を引き取り、面倒を見ることにする。京子との約束でもあったし、目の前で苦しんでいる幼い兄妹を放っておけるわけもなかった。

最初は快く引き取ることになった久子だが、戦争という極限状態によって、自らの四人の子供と足の不自由な義弟・善衛(要潤)との生活を守る為、次第に心を鬼にせざるを得なくなってゆく…。苦悩の末、必死に我が子を守る久子。
そして、また、海軍大佐である父(沢村一樹)との約束を果たすべく、懸命に幼い妹を守ろうと頑張る清太。
しかし、清太・節子の幼き兄妹に、二人だけで生きてゆける術などあるはずもなく…。

戦争という凶暴な刃によって、もろくも崩れさってゆく「たいせつなもの」。
すべてを燃やしてしまう戦争という悲しい現実――。
清太・節子の行く末は…。
久子が最後に見たものは…?!
「戦争」という究極の極限状態を必死で生き抜こうとした人々の「真実の人間ドラマ」、目を背けてはならない「戦争の本当の姿」が、そこにはあるのです。

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