日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:大久保好男、以下 日本テレビ)が支援した、アメリカ・ボストン美術館の日本庭園「天心園」の全面修復が終了し、4月25日、およそ1年ぶりにリニューアル・オープンしました。

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リニューアル・オープンしたボストン美術館の日本庭園「天心園」


 世界でも有数の日本美術のコレクションで知られるボストン美術館。その北西部に位置する日本庭園「天心園」は、およそ1000平方メートルの広さをもつ枯山水の庭園です。1988年、日本テレビの小林與三次会長(当時)が寄贈し、日本を代表する造園家、故・中根金作氏が、美術品と同じように鑑賞できるようにと設計しました。ボストン近郊の山地から運び出した御影石を使用し、築地塀の瓦や庭園入口の冠木門(かぶきもん)の木材は、当時日本から運び、宮大工らによって組み立てられました。また、桜、紅葉、松など70種にも及ぶ植栽は、日本とアメリカのものが植えられました。

 庭園の名前、「天心園」は、明治時代、1904年からボストン美術館の日本・アジア美術部の学芸員を務め、のちに部長となった日本の美術史家であり思想家の岡倉天心にちなんだもので、庭園に設置されている一部の石灯籠と石塔は、岡倉天心が蒐集し、日本から運んだものです。
 しかし、25年あまりの歳月を経て老朽化が進んだため、昨年春より、およそ1年かけて全面修復が施され、当社ではこの修復プロジェクトを支援してまいりました。プロジェクトでは、灌漑システムや照明などを一新しましたが、石や灯籠はもちろん、低木なども剪定して可能な限りオリジナルのものを残しました。また冠木門は新たに調達したオレゴン州のヒノキを主体とし、寄贈当時の門の一部も使うなどしています。

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「天心園」リニューアル・オープン式典にて
(左から智片健二NTVIC社長、マルコム・ ロジャーズ ボストン美術館館長、姫野勉ボストン総領事)


 伝統的な日本庭園でありながら、メイン州の海岸やニューイングランドの森の景観、その静けさや美しさを想起させる天心園は、これまでも、そしてこれからもボストン市民に愛され、訪れる人々の安らぎの場であり続けることでしょう。
 当社は、これからもCSRのモットーである「さまざまな芸術文化に触れる機会を広げること」「福祉の向上」「かけがえのない地球を守ること」につながる活動を続けてまいります。

以 上
日本テレビ放送網株式会社 社長室 広報・IR部