第486回日本テレビ放送番組審議会は、3月11日に放送された『のどじまん THEワールド!2015春』に関しての合評を行いました。
合評に先立って、BPO放送倫理検証委員会の決定に関する報告と、4月の番組改編についての説明がありました。
『のどじまん THEワールド!2015春』は、日本を愛し、日本の歌を愛してくれる外国人の歌声を通して、日本の素晴らしさを感じて貰いたいという番組で、2011年6月にスタートし、今回で12回目を迎えました。
- 日本語が分かって当たり前の日本人が何となく歌うのではなく、外国人が頑張って日本語を解釈して歌うから、歌の咀嚼度が高くなるのかと思った。もともとの歌詞が薄っぺらいものは、その薄っぺらさが増幅されて伝わってくるのが面白かった。アジア出身の人の歌も聞きたかった。
- 審査員の音楽的なコメントが良かった。一般的な感想ではなくて、専門家のコメントには色々触発される部分が多かった。
- この番組は割とよく見ているが、会場のスケールが大きくなっていてびっくりした。今まではスタジオでやっていた印象があったので、これからどうなるのか気になる。
- あえて厳しいコメントを挟んだりする必要はないと思うが、審査員が割合似たような賛辞が多く、途中でちょっと聞き飽きてきた。作詞家の意見が聞けたら、より深みが出るのではないかと思った。
- 国際交流も含めて素晴らしい番組だと思った。歌だけでなく、外国人の皆さんが日本を好きで、影響を受けているという、日本人として誇りに思える紹介VTRも良かった。
- 歌の上手い人が普通に良い曲を歌えば、何時間聞いても飽きない。見ていくうちに客席の点が分かるようになってきた。採点が楽しくて参加できるというのも面白かった。
- 3月11日の放送で、災害の話や復興の話が多い日だったが、この番組を見ると日本の歌の魅力、素晴らしさで希望が湧いてくる感じがして、良いタイミングで放送したと思った。
- ソロで歌う人と団体で歌う人がいて、団体のほうがインパクトが強い。同列に扱って審査するのはどうか? 2つに分けて審査するほうが良いと思った。そして、よくぞ、こういう人を集めてきたと思った。
- 自分の母国語ではない、人によっては話すこともできない日本語で、上手に感情を込めて歌を歌うことが出来ると感心した。世界各地に日本の歌を、日本を愛する人がこんなにもいるのかと、くすぐったいけれど温かい気持ちになることが出来た。
この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。
「出場者はインターネットの動画サイトや自薦、他薦など、様々な方法で選んでいる。ソロとグループを同列で審査することに関しては、スタッフ内でもかなり議論したが、歌には色んな歌唱の形があることから、そういう形にすることにした。」