第498回日本テレビ放送番組審議会は、今年50周年を迎えた『笑点』に関しての合評を行いました。
3週連続で特別番組として放送された『笑点』、そのうち、5月22日に放送された「歌丸ラスト大喜利スペシャル」では、知られざる舞台裏の珍事件を再現ドラマで放送したほか、歌丸さんの最後の大喜利を生放送でお送りしました。
そして、番組の最後には、新しい司会者が発表されました。
- 昭和時代から『笑点』を見ているので、小円遊さんや古いメンバーの映像も少し見たいと思った。今後は、落語との接点がもう少しあるといいという気がした。
- 偉大なるマンネリ番組というか、ダジャレ、時事風刺、パロディー、日本語の言葉遊びの面白さに改めて気づかされた。
- ゆったりと余裕がある中でのスピード感が「芸」だと思った。場を回す技術も含めて、それぞれの足元がしっかりしていると思った。
- 女流噺家を入れられるかどうかが、一つの課題ではないか。たまには、一枠席を多くして、女流落語家を入れる日が早く来たほうが、日本社会にとって良いのではないかと思う。
- 50年を一つ一つ振り返っていくイメージを持っていたが、過去を振り返らず、未来志向だったのが意外だった。迷いながら進んでいく印象を持ったが、これからの『笑点』を楽しみにしている。
- 決してほのぼのしているだけではなく、厳しいことも平気で言っている。メンバーを若手に変えればいいかというと、若手は空気を読むからおとなしい。空気を読まない高齢者のほうが怖いと考えると、高齢化社会で老人をどう扱うかは、非常に大切な問題だと思った。
- 際どいことも言うが下品ではない。厳しい修行で培われた芸と敬意に裏打ちされた軽口や悪口なので、品があるのではないかと思った。
- メンバーの個性ある芸が、ウィットに富んでいてユーモアがあり、ほっとする。新しい司会者の発表には驚き、寂しさも感じたが、うまく笑いで終始してバトンタッチしたのは、素晴らしい芸だと感心した。
- 新しい司会者は意外だったが、新しい視聴者を取り込むことも可能だし、これからの将来を見越して抜擢したのは、非常に意味があることだと思った。
- 気付いた時からあった番組で、ある意味リニューアル記念なので、特に言うことはないが、物凄い視聴率になっても通常営業をのぞみたい。
この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。
「50周年を迎えて、型を守りながらリニューアルを進めています。今回いただいたご意見を参考にして、さらに幅広い年齢層の方々に楽しんでいただける番組作りをしていきたい」