リーガルドラマをもっと楽しむ!「イノセンス」で学ぶ裁判用語まとめ【第三回】
日本テレビ系毎週土曜よる10時放送中のドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」。坂口健太郎演じる弁護士・黒川拓らが、調査と実証実験を行い冤罪を晴らすために奔走するヒューマン・リーガル・エンターテインメント。
ドラマにはさまざまな裁判、法律用語が登場します。ここではそんな用語を解説! さらにドラマ内で使われる言葉についても解説します。これを理解していれば、リーガルドラマや刑事ドラマがもっと楽しめるはず!
刑事弁護(けいじべんご)
第6話で登場。拓が「え?所長が刑事弁護の依頼を引き受けたんですか?」と驚くが(この場合は射殺事件)、暴行や傷害等の刑事事件の弁護をすること。
状況証拠(じょうきょうしょうこ)
第6話で拓が「引っかかっていたのは、状況証拠が揃いすぎていることです」というセリフがある。間接証拠ともいい、証明の対象となる事実を間接的に証明する証拠のこと。
情状弁護(じょうじょうべんご)
第7話で、拓が被告人に対し「罪を認めていただければ、情状弁護に切り替えます」と伝えるシーンがある。罪を認めた上で量刑を軽くすることを目指す弁護活動。
推定無罪(すいていむざい)
第7話で、弁護士が「検察側の主張はいずれも憶測によるものであり、これは「疑わしきは被告人の利益に」という推定無罪の原則に反しております」と裁判官等に訴えるシーンがある。いわゆる「疑わしきは罰せず」。有罪と宣告されるまでは無罪と推定されるという原則。
再審請求(さいしんせいきゅう)
第8話で登場。法に定められた事由がある場合に、判決を取り消し裁判の審理をやり直すよう申し立てることとその手続き。
刑務官(けいむかん)
第8話で登場。接見のシーンで登場するように刑務所に勤務している。法務省矯正局の国家公務員。
棄却(ききゃく)
第8話で登場。再審請求を退ける裁判所の判断や民事訴訟において訴え等を審理して斥ける裁判所の判断。
引き当たり捜査(ひきあたりそうさ)
第8話で登場。楓が「被疑者自身に犯行の時の状況を再現させるために行うものです」と説明するセリフがある。
実況見分調書(じっきょうけんぶんちょうしょ)
第8話で登場。事故の詳細が事細かに記録される。文章だけでなく、図面及び写真を使用。
拘禁反応(こうきんはんのう)
第8話で登場。拓は「長く拘置所で暮らしていて、外の世界と接触を絶っていると、精神的に疲弊して妄想や過去の記憶に囚われたりするそうです」と説明。拘置所など強制的に自由を抑圧される環境に置かれた人の人格の変化。
死後再審(しごさいしん)
第9話で登場。刑事裁判の被告人の死後、無罪を立証する証拠を見つけて行われる再審。
私選弁護士(しせんべんごし)又は私選弁護人(しせんべんごにん)
第9話で登場。「国選とは別の弁護士さん」というセリフがあるように、私選弁護士・私選弁護人は、被疑者や被告人又は一定の家族が、自らお金等を出して選ぶ弁護士・弁護人。国選弁護士・国選弁護人は、国の費用で裁判所が選んだ弁護士・弁護人。
法律監修:室谷光一郎 弁護士(室谷総合法律事務所)
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