STORYストーリー

42019.02.09

企業法務部門の弁護士・登別のぼりべつ(正名僕蔵)が、好意を寄せていた女性・小笠原おがさわら奈美なみ(ともさかりえ)の刑事弁護をこっそり引き受けていたことが発覚し、所長の別府べっぷ(杉本哲太)の命令でたく(坂口健太郎)かえで(川口春奈)が急遽引き継ぐことに。食品玩具メーカーに勤める奈美は旅行先の海で、後輩の同僚・姫島ひめしま理沙りさ(入山法子)を殺害した容疑をかけられているという。溺死した遺体の肺に大量の砂が入っていたことから殺人の容疑で逮捕されたものの本人は容疑を全面否認。接見に訪れた拓と楓に、妹のように思っていた理沙を殺すはずがないと断言する奈美だが、「隠し事をしていないか?」という拓の質問には一瞬動揺を見せる。



聡子さとこ(市川実日子)の情報によると、両親の介護を続けながら真面目に働いてきた奈美を悪く言う人はおらず、拓と楓、穂香ほのか(趣里)が聞き込みをした職場の同僚たちも口を揃えて奈美と理沙の仲の良さを証言する。理沙がデザイナーとして成功したのも、デザイナー志望だった奈美の後押しがあったからだと聞いた三人は、同僚から奈美と理沙の記念の品だという『クリマル君』と名付けられたトゲトゲのキャラクターを見せられる。それは理沙が初めてデザインしたキャラだが商品化には至らなかったもので、落ち込んでいる理沙のために奈美が会社の資料と二人のためだけにペンダントを3つ作ったのだという。
収穫が得られない中、拓は突然事件現場の島へ行くと言いだす。現場に着いた拓は真冬の海の中に入ると、事件を再現するべく自分の顔を水の中に押し付ける! 慌てて止めに入った楓までびしょ濡れに! 遺体の手のひらについていた傷が気になると話す拓だが、結局手掛かりは得られずに終わる。
その帰り、なぜか拓の実家へと連れて行かれた楓は、拓の父でエリート検察官のしん(草刈正雄)と天真爛漫な母・のれい(榊原郁恵)と食卓を囲むことに。しかし、犯罪者が嘘をつくことを前提に考える真は拓とは真逆の考え方で、会話は弾まず気まずい空気に。拓は一人で父と向き合うことに耐えられず、実家の食事会に楓を同行させたのだ。親子の確執は拓の大学時代に起きたある事件に起因しているようだが……。



拓たちは「動機がないこと」以外有力な弁護材料が見つからないまま裁判当日を迎える。そんな中、検察官の指宿いぶすき(小市慢太郎)が証人として呼んだのは奈美の上司・鶴見つるみ(村上新悟)。動揺する奈美の前で、鶴見は奈美からストーカー被害を受けていたと証言する! 鶴見が理沙に好意を寄せていたと思い込んだ奈美が、嫉妬から理沙を殺害したというのだ! 鶴見の証言により弁護側は一気に苦境に立たされる。親の介護と不毛な恋愛に疲れ果てていた奈美は、才能に恵まれ幸せな結婚をした理沙に嫉妬と憎しみを感じていたのだが、自分を慕ってくる理沙に、いい人を演じ続けていたのだ。本当のことを話したら殺していないことを信じてくれなかったはずだと話す奈美に、拓は殺したいくらい憎んでいるからと言って殺したかは分からないと話し、改めて理沙が亡くなった日の詳細を聞く。
あの日、会社を辞めることを決心していた奈美は、理沙に別れを告げるつもりで今まで抱えていた本音を打ち明けようと旅行に行っていた。しかし、自分の気持ちを全て理沙に打ち明けることはできず、もう会わないことだけを告げ、二人の友情の証だった『クリマル君』のペンダントを海に捨てると、理沙を置いてその場を立ち去ったと話す。
裁判での逆転材料が見つからない中、行き詰まった拓を訪ねてきたのは科学者の秋保あきう(藤木直人)。秋保の言葉からヒントを得た拓は島の地形図を引っ張り出すと、突然何かを閃く。聡子と共に島に向かった拓は、なんと奈美が海に捨てたというクリマル君のペンダントを探し始める! 一方、秋保は登別を実験台にして、楓たちと共にプールでの実証実験を開始!
そして裁判の日。法廷で再生された検証映像の中で、秋保は特殊な地形の海岸で起こる『逆潜流ぎゃくせんりゅう』という波の動きを説明する。流れの速い逆潜流に巻き込まれると泳ぎの得意な人でも抵抗ができないため、理沙はこの現象に巻き込まれて亡くなったと証言する秋保。理沙の肺に残っていた大量の砂の根拠について反論する指宿だが、拓は理沙が海底に落ちたクリマル君のペンダントを拾うために潜った際、海中に砂が舞っていたためだと主張する。理沙の右手のひらについた傷は、クリマル君を掴んだ際にできたものだったのだ。
拓の地道な調査によって、奈美には逆転無罪の判決が下る。
無事裁判が終わり、拓から昼食をご馳走すると部屋に呼ばれた楓は、そこで『東央大学生殺人事件』のファイルを見つける。ファイルの中の記事には『東央大学生殺人事件 受刑者が自殺』と見出しが……。はっとする楓から拓はファイルを奪い取る……!!



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