アナウンス部

情報の引き出しを増やし
人々に感動を届ける。

スポーツ実況

田中 毅Takeshi Tanaka

2002年入社
法学部 地球環境法学科 卒

スポーツ実況(サッカー・ボクシング・バレーボール)のほか『ZIP!』などを担当

ALL PEOPLE

現場で感じる迫力・興奮・熱気

日本テレビアナウンス部は、若手でも大きな舞台での仕事に挑戦させてくれます。私はすでにオリンピックに4回、サッカーW杯に3回行かせてもらいました。2014年のブラジルW杯日本対ギリシア戦で、私はピッチサイドでのリポート、つまりゴールの真横でリポートを担当しました。長友選手のシュートの音…本田選手の掛け声…あの迫力と興奮は忘れられません。おそらく選手と監督以外で一番ピッチに近い場所で試合を見ていたのが私だと思います。そうした国際大会の熱気を肌で感じ 、それを伝えられることが、この仕事の醍醐味です。

事前準備を重ねることの大切さ

スポーツ中継で、よい実況、よいリポート、よいインタビューを行うために欠かせないことがあります。それは、事前準備です。例えば、オリンピックで銀メダルを獲得した選手がいたとします。世界で2位というのは素晴らしい成績ですが、その選手にとっては悔しいことかもしれない。そんな時、どんな実況を行えばいいのか、試合後にどのように声をかければいいのか。事前に取材をしていないと選手の気持ちが想像できないため、的確な言葉が出てこないのです。だから普段の練習から足を運び、コミュニケーションを重ねることが大切なのです。選手であれアナウンサーであれ、人と人。信頼関係を築くことが最初の一歩ですね。

スポーツや選手を好きになって欲しい

学生時代からスポーツが大好きでした。実況はそれを特等席から見られるのでとても楽しいです(笑)。もちろん見るだけではなく、その魅力を伝えられるのが最大の喜びです。取材で得た選手の情報を視聴者の方々と共有する。そのことで、もしかしたら選手の見方が変わるかもしれないし、そのスポーツをもっと好きになるかもしれない。そういうお手伝いができることが仕事なのです。取材をしていると、どんどんその選手のことを好きになり、応援したくなるものです。より多くの人に、その選手のファンになってほしいと願いながら日々の仕事に取り組んでいます。

見守り続けてきた選手の栄冠

さまざまなスポーツ実況を担当してきましたが、特に印象に残っているのは、2013年ボクシングの三浦隆司選手が世界王者になった試合です。三浦選手はデビュー当時から約10年、取材し続けてきた選手で、「ボンバーレフト」というリングネームの名付け親は、実は私なんです。ある日、三浦選手に「田中さん、ぼくのリングネームを付けてくれませんか」って言われて。そのボンバーレフトが炸裂し、世界タイトルを獲った瞬間を実況できたことは、私にとって大きな喜びでした。もちろん、これからもずっと三浦選手の取材は続けるつもりです。目先の試合だけでなく、3年後、5年後のために。

MESSAGE

情報にどん欲であれ

アナウンサーを志す人へ。スポーツ観戦でも、映画鑑賞でも、読書でもいい。とにかくいろいろな情報に、どん欲であってほしい。アナウンサーは日々、さまざまな情報に触れる仕事です。用意された原稿を読むだけではなく、その時々でどのような言葉を発することができるか、アナウンサーとしての力量が問われる場面は多々あります。そのためには、いかに自分の中の引き出しに多くの情報を貯えておくかが重要なのです。時間のある学生時代に、さまざまな情報を浴びるようにしておくとよいでしょう。そうして浴び続けた情報は、将来必ず役に立ちます。