IPビジネス部

経理、契約の知識がいきる!
日テレの
ビジネスプロデューサー

IPビジネスプロデューサー

梅澤 宏和Hirokazu Umezawa

2006年入社
政治経済学部 経済学科 卒

経理部、イベント事業部、編成部を経て、IPビジネス部へ。イベントプロデューサーとして「モネ展」を担当したり、ドラマと舞台の連動IP「あいつが上手で下手が僕で」をプロデュース。

ALL PEOPLE

テレビ局が、新たなメジャータレントを
生み出す「IPビジネス」

私が所属するのはテレビ局ならではの「IPビジネス」が行われる部署です。その名の通りIP(知的財産)を開発・活用して利益を得ていく仕事を行っています。ドラマと舞台を連動させた【コンテンツIP】を活用したビジネスもあれば、「NiziU」や「BE:FIRST」のように、アーティストを【ヒトIP】と捉えたビジネスもあります。ヒトIPビジネスは、オーディション段階からテレビ局が関わり、放送をフックにこの世に存在しなかった新たなスターを生み出し利益をあげていくもので、から才能が磨かれる過程を伝えて熱狂を生んでいくことは、日テレの強みを生かしたビジネスとも言えます。
私が立ち上げから担当する「あいつが上手で下手が僕で」“カミシモ”ではシーズン 1は地上波のドラマから舞台へ、シーズン2では舞台の後にドラマへと、ドラマと舞台を連動させてビジネス展開をしています。“カミシモ”は2.5次元俳優さんたちが主役。ある意味狭くて熱狂的な業界なので、SNSなどではファンの熱い思いを感じられます。基本的にテレビは「マス」向けなのですが、“カミシモ”のように「コア」にIPを発信できるのが魅力です。舞台で満員のお客さんを見たりすると、やっていてよかったと実感します。

「人を動かし、収益を得ることがやりがい!
原体験は、1日1万人…計76万人以上を集めた「モネ展」

日テレのビジネスという観点では、私は以前の部署でイベント事業を担当していました。
印象に残っているのは、「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 『印象、日の出』から『睡蓮』まで」という美術展。想像を超えるお客さんが来場し、会期76日間で76万人以上が訪れ、1日あたり1万人を超える日テレ歴代1位のイベントになりました。
モネ展ではあらゆる実務を担当しました。ビジュアルやキャッチコピーを考え、美術展のサポーターを誰にするか?番組と連動したPR施策やグッズを考えたり、絵画の輸送計画にいたるまで、ありとあらゆる事をチームで作り上げていきました。まさに、文化祭前のような感覚です。会場は上野の東京都美術館だったのですが、上野動物園くらいまで行列ができ、お客さんの喜ぶ顔とリアクションが見られたのは感慨深かったですね。
コロナ禍以降は入場制限や日時指定なども行われるようになってしまったのですが、2015年当時、美術展は無定量で、お客様が来場した分だけ収益が上がるビジネスモデルだったので、76万人にお越しいただいたモネ展は非常に大きな利益を生み出しました。自分の担当した事業がきちんと利益を上げて、世の中に価値を生みだしていくのは、この上ない達成感があります。から十まで自分の責任のもと収支計画を立てているので、会社に貢献できていることも実感できます。

「経理」「契約」ができなければ、
収益はあげられない

ビジネスを行い、収益をあげる上で、「契約」や「お金」の知識がないと、自ら新しい事業を起こし、「稼ぐ」ことはできません。また、先方と交渉するには契約関連の知識が欠かせません。これらは実際に案件を目の前にして、自らの手を動かさないと座学では身に付かない力です。私は、入社後すぐに経理で収支について学んでいたので、そこが大きなストロングポイントになりました。

初配属「経理」が自身のアイデンティティーに

私は営業志望で入社したのですが、初配属がたまたま経理でした。びっくりはしましたが、嫌ではなかったです。最初に経理に行くというのは、会社の決算などの数字がわかるということ。自身のキャリアを考えた際、経理で「お金の知識は誰にも負けません」となれば、第一人者として活躍できるのでは?と当時から思っていました。

キャリアの全てが今に繋がっている

私は入社以来、主に4つの部署を経験し、そのキャリアパスが有機的に繋がっていると感じています。(※下部の「これまでのキャリアステップ」を参照)
仕事って一見つまらないこともあるかもしれないけれど、必ずタメになります。私は真面目に取り組めば「必ず何かしら自分の身になる」と思いながら仕事をしています。そういう意味で“つまらない仕事”はありません。これまでのキャリアは、確実に全て今の私の仕事に繋がっています。

これまでのキャリアステップ

  • 入社1年目(財務・経理)

    日々の伝票処理に加え、(収入・費用・利益を表す)損益計算書や、(資産・負債・純資産を表す)貸借対照表など、いわゆる決算資料の作成に関わるのが経理の仕事。学生時代、簿記の授業で単位を落とすくらい経理知識は乏しかったのですが、実務を通して学び簿記の資格を取得。事業収支の計算をする業務の中でイベントの現場と関わり、イベント事業に興味を持っていきました。会社に入ったからには「利益が直接分かるビジネスに携わりたい」と思うようになったのもこの頃です。

  • 入社7年目(イベント事業部)

    イベント事業は想像とは違い、異動当初は大変でした。経理ではお金を「管理」する仕事だったので、現場でお金をどう売上・利益につなげるかという「使い方」の難しさを肌で感じました。極端な話、いくら世間の認知を得たとしても、利益が出なければ意味がないので、その点を意識しながらビジネス感覚を養っていきました。そんな中、イベントを通じて直接お客さんの顔が見られたり、自分で事業をまわし利益を出していくことの喜びとやりがいを感じました。

  • 入社11年目(編成部)

    テレビ局の意思決定がどのように決まっていくのかを知りたくて、編成部へ異動。編成では色んな強みを持った人たちが集まって、会社の物事を決めていきます。各セクションの希望を調整しつつ、「どうするのが日テレにとって最適か」という大局的な観点から方向性を“決める”仕事はとても面白かったです。編成での3年間は知識としてもとても有用で、IPビジネス部でも生きています。

  • 入社14年目(IPビジネス部)

    番組の製作委員会を組成するための共同製作契約など、IPビジネス部で各種契約に関する知識を習得。“カミシモ”は制作側から「一緒にやりませんか?」と言われたことがきっかけでスタート。日テレは社員の仲が良く、部署を超えて新しいものが生まれる風通しの良さがあります。ちょっとした相談から新しいアイデアやビジネスが生まれていきます。

ある日のスケジュール

  1. 10:00

    出社

    部内の定例会議で新規案件の話し合い
    在宅勤務の日はリモートで参加

  2. 12:00

    昼食

  3. 13:00

    資料作成

    担当プロジェクトの収支資料の作成

  4. 15:30

    現場挨拶

    舞台「あいつが上手で下手が僕で」の会場へ
    本番前に出演者や関係者にご挨拶

  5. 16:00

    舞台開演

    舞台を見守りながら、お客さんの反応を確認します。

  6. 18:00

    帰宅

    地方公演の際は出張先でのおいしいごはんとお酒が楽しみ

MESSAGE

「テレビ=作る」のイメージが大きいかもしれませんが、IPビジネスやイベントなど、CM枠のセールスだけではないビジネスを行う部署があります。番組と連動したライブや舞台、アニメや映画といった“テレビ局ならではの映像ビジネス”は今の時代だからこその可能性が広がっています!
また、「IPビジネスを仕掛けるには世間を驚かすようなクリエイティビティーが必要なのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません!テレビ局のビジネスプロデューサーとしてやっていくには、お金のことや責任感、そしてコンテンツ愛のほうがむしろ大事だと思います。
IPビジネスは単に番組を放送するだけでなく、連動した舞台やライブを行うなど「応用をしていく仕事」なのでこの分野は誰にも負けない、といった自分の中で「基本となるような分野」があると、より活躍の幅が広がるかもしれません。