2020年7月23日(木)
練馬区立貫井図書館(東京・練馬区)

ようやく訪れた夏休み。本来、子どもたちは胸が高鳴る時期だと思いますが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、1学期は休校となったり、授業も最小限だったりという状況が続き、そのあおりを受けて、せっかくの夏休みも期間が短縮された学校も多かったようです。

練馬区立貫井図書館での夏休み講座。「情報の見極め方」を学んでもらう私たちの授業は、自由研究や調べ学習に役立ててもらうべく、ぜひ夏休みがはじまってすぐのタイミングで開催しましょうと、図書館の方と去年の2月から計画していたものでした。

当日は強い雨が降っていました。感染予防のために、窓は開放。ザーザーと雨音が聞こえます。あいにくの天気ではありましたが、そのおかげで真夏にしては気温が低く、熱中症の危険はなさそうです。足元が悪い中、1人、また1人と、傘を差した児童が現れました。

マスク着用はもちろん、手指の消毒、そしてこの日のために用意された非接触式の体温計での検温、間隔をあけて着席。練馬区のガイドラインに則り、図書館ができる限りの対策を施しました。通常は、集まって来た子どもたちと、学校のことや、好きなテレビ番組や動画などについて、雑談も楽しむのですが、この日はこちらも緊張し、おっかなびっくり近づかないようにコミュニケーションをはかります。

参加者は小学校4年生から中学1年生までの8人。図書館の方によると、幼い頃から保護者らと一緒に図書館を利用してくれている子どもたちだそうです。「彼女は小さい頃はおとなしくて大丈夫かなと思って見守っていたのですが、最近は随分しっかりして頼もしくなりました」などと司書さん。こんな風に地域の中で育んでいるものがある。その一場面に今回私たちが参加できることをありがたく思いました。

グループワークも、お互いに近づかないように、そして大きな声を出さないように、慎重に、慎重に。しかし、その分、互いの言葉にしっかり耳を傾けて進めることができたように思います。後日、司書さんからは「真実へ近づく道筋は1つではないということも分かり興味深かったです」との感想をいただきました。

授業では、新型コロナウイルスをめぐる「ニセの情報」についても触れました。未曽有の状況だからこそ、情報を見極める力の重要性が増しているように思います。実施にご尽力いただいた図書館の方々に感謝いたします。

(担当/林)

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