青崎有吾
おい!!! 原作完全再現じゃねーか!!!!!国内ミステリ史上、ここまで原作愛に満ちた映像化があっただろうか。 忠実なストーリーと「館」の造形、過剰な演出を削いだ舞台のような撮り方、そして何よりシガレット。 この制作陣でよかった、と心から思えるドラマである。トリックのほうも完全再現。 十角館「初訪問」となる人々が本作をどう観賞し、どう驚くのか。感想をあさる日々になりそうだ。
朝霧カフカ
日本が生んだ最高最強のミステリ、「十角館の殺人」が映像化! えっ、アレどうやって映像化するの?? ああー。あああー!こうやるのかああー!! すごい、すごすぎる!!!そして改めて。 十角館の殺人、ほんとうに面白い。 見たあとしばらく、もとの世界に戻れない。 原作未読のかたも既読のかたも、ぜひ。
有栖川有栖
舞台化や漫画化はどうにかクリアできても、〈映像化は不可能〉とされてきた里程標的名作ミステリのドラマ化がこんな形 (原作に忠実な真正面からの突破!) で実現するとは。 あまりにも大胆にして繊細なやり方で達成された十角館攻略。そして、あまりにも誠実。
五十嵐律人
〝映像化不可能〟と言われ続けてきた不朽の名作。情報解禁時は半信半疑でしたが、冒頭の映像を見ただけで興奮と期待が一気に込み上げてきました。 見逃し厳禁。ネタバレ厳禁。全てのミステリファンは、十角館との再会に胸を膨らませながら配信開始日を心待ちにしましょう。
京極夏彦
小説を「映像化」したのではなく、ミステリを他媒体に「翻案」しようとした結果なのでしょう。 僕たちの十角館が、ちゃんと成立しています。
辻村深月
十角館に行ってみたい。十角形のカップでコーヒーを飲んで、 あそこで合宿して小説を書きたい(殺されたくはないですが…)。 『十角館の殺人』を読んだ誰しも一度くらいは考えたことがある野望だと思うのですが、 映像の中にあの建物が、あのカップがあることの感動は痺れるほどでした。 まるで自分が十角館で過ごしたかのような濃密な映像体験。 あの小説を一体どうやって!?と少しでも気になる方は必見だと思います。
法月綸太郞
謎解きのツボをきっちり押さえた迷いのない構成から、原作に対する敬意と信頼がひしひしと伝わってくる。 映像版の推しポイントは、天才建築家・中村青司の存在感がアップしていること——。 結末を知っているはずなのにクライマックスでは思わず息を呑み、しばらく画面から目が離せなかった。 初見だったら完全に石化していたかもしれない。
吉田直樹ファイナルファンタジーXIV プロデューサー兼ディレクター、ファイナルファンタジーXVI プロデューサー
実写化不可能——そう呼ばれる作品は多く、そんな煽り文句を見て、「またか」と思われる方もいらっしゃるに違いない。そして、「不可能だ」と謳っているのに実写化され——その後、そんな事実は無かったかのように扱われ——消えていった多くの映像作品たち。そんな泡末に加わる作品が、またひとつ増えるだけなのか?
——僕の答えはNOだ。
1987年に発売された推理小説ミステリの金字塔『十角館の殺人』を7回通読(伏線確認のための速読は含まない)した僕が言うのだから間違いはない。いち早くこの映像作品を拝見する機会に恵まれ、期待を込めて(正直に言えば、それと同じくらいの不安を抱えて)全話を一晩で視聴した僕は、この映像作品を無かったことになどしない、と心に決めた。だから、少なくとも僕の記憶には強く残ることになったし、僕は演出確認のために、更に二回ほど全話を観直す羽目になった。
『十角館の殺人』というのは、僕が敬愛してやまない綾辻行人氏のデビュー作にして、推理小説ミステリ界に今なお燦然と輝く傑作中の傑作である。実写版の推薦原稿をご依頼いただいたものの、その性質上、とにかく内容に触れることができないという困った作品でもある。だから、ここからは映像作品の推薦なのに、ありえないことを書かせていただきたい。
——もし貴方が、この映像作品が気になり、この僕の拙い推薦文を読んでいるのなら、まずは原作を読め。
この言葉に素直に従った場合、貴方が得られるメリットは二つある。ひとつは、極上の推理小説ミステリでしか味わえない、眩暈を覚えるような衝撃を味わえること。そしてもうひとつは、この原作が「なぜ実写化不可能なのか」を知り、更に、この映像作品が「どうやってそれを可能にしようとしたのか」を体験できることである。とはいえ、活字が苦手である、という場合には、僕の言葉など素通りして、思い切りこの映像作品を味わってみていただきたい。
最後に。原作を幾度となく読み、推理小説ミステリマニアを自称する諸賢らは、映像内の細かいところが気になりすぎ、純粋な気持ちで作品を視聴できない可能性もある。その場合は仕方がない、それは僕も同じだったからだ。 だが、そんな諸賢なればこそ気づけるはずなのだ——この映像作品が、原作の凄さを、いかに映像として体感してもらうためだけに作られたのか、ということに。
「重要なのは筋書ではない、枠組なのだ。」
紀伊國屋書店 梅田本店小泉真規子
正直、実写化は無茶だと思っていました。 何かしらの設定変更しないと無理だと思っていました。
嘘やろ…完全実写化できてるやん!!
そこには島田潔が、江南が、十角館が、リアルに存在していて。 彼らの興奮や恐怖や絶望が手に取るように伝わってきて。 物語をすべて知っているはずなのに最後の最後までワクワクが 止まりませんでした!!
原作を読んでいるからこそアレがアレだと知っていましたが 読んでなければアレだとは気づかないでしょう。 読んでいるファンでももしかしたら騙されるかもしれません。 それくらいお見事!としかいいようがない表現でした。
しかもこちらも具現化は無理だときっと誰もが思っていた、 島田とコナンが実体となって動いてる、話してることにめっちゃ感動!! これ水車館以降も出来るんじゃ…と期待しちゃいます!! (あ、迷路館は難しいかも…)
啓文社 岡山本店三島政幸
映像化不可能と言われていた作品をよく実写化しようと思ったなあ、と最初は感じたのですが、 見終わっての感想は一言「参りました」です。 原作を読んだ人が見ると、ああなるほどそういうことね、上手く処理しているなあ、と思うでしょうが、 未読の人が見ると、あのシーンで文字通り驚愕すると思います。 そのあとの展開で、時間をかけてしっかり解説されているのも大満足です。 とにかく、参った、参りました、の映像化でした。
青崎有吾
おい!!!
原作完全再現じゃねーか!!!!!国内ミステリ史上、ここまで原作愛に満ちた映像化があっただろうか。
忠実なストーリーと「館」の造形、過剰な演出を削いだ舞台のような撮り方、そして何よりシガレット。
この制作陣でよかった、と心から思えるドラマである。トリックのほうも完全再現。
十角館「初訪問」となる人々が本作をどう観賞し、どう驚くのか。感想をあさる日々になりそうだ。