ストーリーStory
自分は「人を幸せにするための仕事」がしたいのだと気づいたカホコ(高畑充希)に、母・泉(黒木瞳)は専業主婦になって家族を幸せにすればいいと勧め、父・正高(時任三郎)は娘の成長の兆しを感じていた。カホコが大学の同級生・初(竹内涼真)から「社会に出て働くのが怖いのではないか」と指摘されたことを知った泉は、まるで自分が言われたかのように憤るが、父親や親戚の職場見学をして理想の仕事を見つけたいと言うカホコに同行することに。
正高は会社に見学に来たカホコに自分の仕事を説明するが、なぜ今の会社に就職したのかという質問にうまく答えられず、警官の叔父・衛(佐藤二朗)と看護師の叔父・厚司(夙川アトム)は自分たちの仕事のキツい面やマイナス面がカホコには合わないのではないかと答える。
なかなかピンとくる仕事が見つからず悩むカホコは、初から勧められた色々な職業が紹介してある本を読み漁る。しかし、どの仕事もカホコには向いていない理由が見つかるばかり。泉は結局就職より花嫁修業をするのが一番の得策なのだと主張する。
そんな中、カホコはプロのチェリストを目指す従姉妹のイト(久保田紗友)にチェロを始めた理由を尋ねに行くが、ウィーン留学のかかったコンクールを目前にイトが手首の痛みを隠して練習を続けていることを知ってしまう。周りに心配をかけないために黙っていてほしいと頼まれるカホコだったが、イトの両親を始め親戚一同が寄せるイトへの過剰な期待とプレッシャーの前にカホコはママに初めて秘密をつくる。
コンクール当日。勝手にイトの優勝を確信する親戚たちの中、カホコは自分しか知らないイトの手首の痛みに気が気でない。そして、とうとうイトが演奏する順番が回ってくるのだが…。