写真左側からこちらを覗いているゾンビ。
劇中にたくさん出てきます。結構激しい表現もありますので、ご注意。

ウォーキング・デッド。
このドラマはゾンビがひしめく世界でサバイバルする人々の話。
アクションシーンも随所にちりばめられ、
登場人物たちの勇敢で痛快な姿を楽しむドラマ…
と同時に、シリーズ全体を通して、
視聴者の感情の深いところに「ささやき続ける」テーマがあります。

それは…
目の前に現れたゾンビ。
そのゾンビが、もしちょっと前まで自分の兄弟、パートナー、
または子供だったら、あなたはどうする？
気を許して噛まれてしまうと自分もゾンビ。
一緒にサバイバルしている仲間には大迷惑。さぁ、どうする？
または、自分がゾンビに噛まれてしまった！
さぁ、どうする？どうする？

と、まあ、生きるためのチョイスが、ずーっと続きます。

確かにドラマを見ていると、迷うんですね。
ここで一歩踏み込むべきか、逃げるべきか？など。
（脚本が上手なんでしょうね）

そんなあなたに、ドラマの中では様々なチョイスが提示されます。
それら全てが身につまされる結果の連続。
さらに、このチョイスは発展し続け
「人はなぜ生きていくのか？」
そんな永遠のテーマに徐々に昇華していきます。

ただのソンビドラマではないですね。

ちなみに、ドラマの中でのゾンビは「ウォーカー」と呼ばれます。
「歩く人」。その名の通り、彼らは基本的にゆっくり歩きます。
そうすると、彼らの表情がよーくわかります。

そんなウォーカーが登場人物と深い関係の人だとわかると、
ウォーカーへ肩入れする時間も十分ありますから、
自分に置き換えて色々と考えてしまうんですね。
結果、コワい対象であるウォーカーのことで泣けてしまうこともあります。

明らかに、ただのソンビドラマではないですね。

ウォーキング・デッドはシーズン７まで放送完了（2017.9現在）。
そして10月にはシーズン８もスタートする超人気作品です。

中でも最初のシーズン１（全6話）は非常に密度が濃い。
当時は新番組ですから、練りに練ったストーリーを考え、
詰め込むだけ詰め込んだ脚本で世間に勝負したはず。

今回は、その６話の中でも最高に魅力が凝縮されている
第１話をお届けいたします。

海外ドラマは評判が悪いと、すぐ放送打ちきりになりますので、
そうならないよう制作力のすべてを投入して完成させた第１話。

あなたは「ハマる」かどうか？
ゾンビ、改めウォーカーを違う視線で見ることができるか？
まずはこの第1話でお試しください。

(text: Hulu 原園明彦)