先週の第3話、ご覧いただけましたか？
まさか、の展開で終わりましたね。

半狂乱になって兄・メルルを探す弟・ダリルへ
突きつけられる、あんな残酷な運命！

第3話は、そのシーンがいきなり提示される展開で、
その前に「不吉な予感」はありませんでした。

今週の第4話では、
冒頭から、なにやらいやーな雰囲気が漂います。
そしていろいろな話が積み重なり、
後半、ドラマ全体に秋の長雨のようなどんより感が充満。

生存者たちの運命を見届けたい気持ちで、
画面から逃げられなくなる…巧みな構成です。うまい！

©TWD productions LLC Courtesy of AMC/provided by FOX channel

このドラマ、今は配信見放題の作品として有名ですが、
もともとはアメリカのケーブル局で毎週1話づつ「放送」されていました。

よって、次の放送まで視聴者を一週間つなぎ止めるためのアイデアが
随所に散りばめられています。
前回のコラムで紹介したクリフハンガーもそのひとつですね。

加えて、ドラマをヒットさせるためには、
放送がはじまって１時間ほど、
テレビの前に釘付けにするアイデアが必要。

刺激的なシーン、人気俳優の起用など様々な方法がありますが、
このドラマでは「不吉な予感」という物語はこびで
効果的な釘付けを実現します。

ドラマのヒットにともない、
今では出演者の方々は有名ですが、
シーズン１の頃は日本では無名に近い方々ばかり。

それでもドラマが日本の視聴者も釘付けにした秘密は
この「不吉な予感」の演出ではないかと思います。
それが大胆に採用されたのが、この第4話。

そんなことも考えながら、ぜひ放送をご覧ください。

生存者たちの運命が劇的に動くキッカケになる回であり、
この話から一気にシーズン１の最後までなだれ込む重要なエピソード満載。
ぜひお見逃しなく！

(text: Hulu 原園明彦)