海外ドラマの楽しみのひとつに、
各話の最後に「ドンっ！」とこれまでの流れをひっくり返すような展開を持ってきて、
「すぐに次の話を見たい！」と視聴者をゆさぶる構成があります。

その展開が視聴者の予想を裏切れば裏切るほど面白いですよね。
その落差に、ドラマの製作側の“心意気”を感じることすらあります。

こんな演出は、英語では「クリフハンガー」といいます。
日本語で言うところの「どんでん返し」ですね。

これまでにこのコラムでもいくつか秀逸などんでん返しの例を紹介してきましたが、今回の「オスマン帝国外伝　～愛と欲望のハレム～」のそれは歴史に残る名シーンではないか、と思っています。

「その瞬間」がやってくるのは第２話の最後。
よって、今回の放送は第１話と第２話のスペシャル凝縮版でお届けし、皆様にクリフハンガー体験をお楽しみいただきたいと思っている次第であります。

ま、それを楽しめるのは視聴者だけで、ドラマの中の皇帝はたまったもんじゃないですけどね。
おっと、ネタバレになりそうなので、ここまで。

真ん中が、その皇帝。オスマン帝国を引き継いだ男前。
そして物語のもうひとりの主人公は皇帝の右側に立っているワインレッドのドレス姿の女性。
奴隷としてオスマン帝国に連れてこられ、いろいろあって生きる希望を失っていた彼女でしたが、皇帝の本妻になると世界を牛耳ることができる…と聞き、あらゆる手段を使って妻の座を狙います。

ややこしいのが、写真右端に立つ女性の存在。
彼女は皇帝の本妻。皇妃ですね。安泰とおもっていたその地位が足元からグラグラと崩れていく…つまり物語を複雑に、面白くするわけです。
そこには側近たちの裏切りや嫉妬が入り混じり、さぁ大変！なんです。

奴隷だった彼女のクローズアップ画像をどうぞ。
美人でしょ？　皇帝も一目惚れです。

ドラマは男女の色恋沙汰だけではなく、舞台はあの世界史でも習ったオスマン帝国ですから、世界を支配するために、皇帝がいかに頭脳明晰で多くの部下たちに信頼されていたかも丹念に描かれていて、ある意味、男の生き方の道標的な要素もあるんです。

とはいえ、この皇帝、美人に弱い…。
その落差が面白く、このドラマを見ていると、どんどん皇帝の気持ちにハマっていくんですけどね。

さぁ、最後にどんな「どんでん返し」が待っているのか、番組をお楽しみに！

Huluでは今回ご紹介します“シーズン１”に続いて“シーズン２”も毎日新しいエピソードを配信中です。
そういえば、シーズン１全体もとんでもない展開です…。

2018年、今年の夏は「オスマンの夏」！
続きはHuluでお楽しみください。

（text: Hulu原園明彦）