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琵琶湖を臨む風景を、
松尾芭蕉はこよなく愛しました。
「野ざらし紀行」、「奥の細道」
遠い旅路の果て、決まってこの湖のほとりに
降り立ち、羽を休めた芭蕉。
木漏れ日の森の先に、
彼が深い静寂に身を委ねた庵があります。
ゆったりと流れいく日々
気の趣くままに茶を煮、
旅の徒然をものし、俳句を想う。
夕映えに輝く湖を臨みながら、
ひとり静かに過ごす時間が、
老いの迫った芭蕉に、新たな力を与えたのかも知れません。
「旅に病んで 夢は 枯れ野をかけめぐる」
遺言により、芭蕉は今もこの地に眠ります。
300年変わらぬ、水面(みなも)を見つめながら・・・。
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