ディレクター日記

今でこそカウンセリングというのは一般的になりましたが、フロイトがウィーンで開業していた20世紀初頭は、まだまだ特別なことだったのかも知れません。
フロイトの診療所は2階ですが、実は患者用の裏口があったり、玄関の扉にも小さなのぞき窓がついていたり、普通の病院とは少し違うたたずまいがありました。
この建物の2階以外には、今でも一般の人たちが住んでいて、階段で買い物袋を下げたおばあさんとすれ違ったりします。
フロイトの家の回りも住宅地で、こんな普通の場所から、独創的な彼の研究が生まれたというのは、なんだか不思議な気がします。