京都 心の都へ 今週は天龍寺を訪ねます。
さわやかな風が川面(かわも)を渡る夜明けの嵐山。
普段は大勢の人で賑わう天龍寺も、今はまだひっそりとしています。
天龍寺は、室町時代の初め、
後醍醐天皇の菩提を弔うために夢窓国師によって
創建されました。
建立(こんりゅう)費用をまかなうため、 「天龍寺船」を元(げん)の国に派遣。
貿易の利益で造営が進められたことでもその名が知られています。
創建当初の建物は焼失してしまいましたが、
ただ一つ 夢窓国師が作った庭園だけが当時の様子を伝えています。
色合いを変える木々を映す静かな水面(みなも)。
650年前と変わらぬ美しい風景がここにはあります。
静寂の中に響く清らかな水音。
降り注ぐ日差しもすこしずつ和らいできました。
秋の訪れを感じる嵐山の天龍寺です。