台座浮彫り:エリクトニオスの誕生
  アテネ建国伝説では第4代の王とされるエリクトニオスの誕生を語る貴重な浮彫り。アテネのアゴラ(広場)のヘファイストス神殿に祭られていたヘファイストス像の台座浮彫り(アルカメネス作)をローマ時代に模刻した作品で、上半分はさらに後補。アルバーニ・コレクションから1798年にナポレオンが接収してルーヴルのコレクションとなった。アフロディテ(ローマ神話ではヴィーナス)の夫・鍛冶の神ヘファイストスはアテナと交わろうとして争いとなり、誤って大地の女神ガイアをはらませてしまった。こうして生まれたのがエリクトニオスで、アテナに保護されてアテネの王となった。中央でガイアが半身を地中から出してエリクトニオスをアテナに捧げ、向かって左の男性はヘファイストス、右の女性はアフロディテとされる。
前の作品
閉じる
次の作品