放送内容

 

#78

2021年4月3日(土) OA

埼玉・羽生市 革の藍染

古くから藍染の町として栄えてきた、埼玉県羽生市――

天保八年創業「武州中島紺屋」の五代目・新島大吾さんは、藍染職人なる前は、
鞄メーカーに勤め、型紙の作成や革の縫製などを担当していました。
その経験を生かし、伝統の藍染に革を使うという新たな試みを始めました。

「専用の下地づくりから始めて、ようやく革製品のサンプルをつくるところまで来ました。
触った時に柔らかいと感じられるまで5年以上費やしています」

 新島さんの挑戦を支えているのは、8年前に亡くなった先代・中島安夫さんの存在。

「新しいことにチャレンジする人でした。師匠の行動を見て、こうなりたいと感じたんです」

現在は、中島さんの娘・淳子さんとともに、伝統の看板を守っています。

柔らかな革の藍染には、受け継がれた確かな意志が込められています。