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小島慶子の大黒柱ママ奮闘記
11月5日(木)、日本テレビで小島慶子さんのトークショーを開催しました!
平日にもかかわらず会場には、元気なチビッ子連れのママ・パパから、未来のママ・パパまで、たくさん集まってくれました♪
司会は、日本テレビ・上田まりえアナウンサー。
小島さんの愉快で、さらに豪快で楽しい話に、驚いたり、笑ったり、共感したり、大盛り上がりだったトークショーの全貌をお届けします!
大黒柱としてオーストラリアから出稼ぎに!
トークショーのテーマは、“小島慶子の大黒ママ奮闘記”!
ということで、小島さんの波乱万丈の半生を色々伺いました!
現在、小島さんの2人の息子さんは、中学1年生と小学4年生。
家族4人でオーストラリアのパースに住みながら、一家を支える小島さんは、3週間、オーストラリアで暮らし、3週間、日本で仕事をするという出稼ぎ生活を繰り返しているそうです。まずは、そこに至るまでの経緯を伺いました。
- 小島:
- ある日、テレビディレクターの夫が、「この先も同じ風景を見て生きていくのはどうかと思う、充電したいから仕事辞める」って言い出して、大変だったんですよ、驚いちゃって。
- 上田:
- その話を聞いた時、小島さんは?
- 小島:
- 「世帯年収半分になるんですけど、どうなるんですか?」みたいな協議を1年くらい重ねました。「仕事も子育ても一緒に頑張ってるからなんとかやってこれたのに、あなただけ仕事を降りたのね!」と責めてみたり、「あ~今日も私仕事をしてきたから大変!ホント働くって辛いわ!」と嫌味を言ってみたり。
- 上田:
- それはスゴク協議を重ねられたわけですよね??
- 小島:
- 「そうですね。でも数年前に自分が会社を辞めちゃってるんですよ。
その時、あまり相談せずに『私辞めますから』って辞めちゃっていますから」 - 上田:
- 「もうスパッと?」
- 小島:
- 「そうなんです。だから私も今度は夫の決断も受け入れてあげなきゃな、と思ったんです」
- 上田:
- そこで、ケンカになることも?
- 小島:
- でも彼に感謝しているのは、「働いて無くて悪かったな!」みたいに怒るのではなく、「僕はもう決めたことだし、それに納得しているんで、そういう気持ちも分かるけど、別に僕は謝る事じゃないよね」って静かな態度だったので、喧嘩にならずに済んだというか…。
- 上田:
- すごく大きな旦那様というか、素敵な関係なんですね。
- 小島:
- それで大黒柱になってから、初めて気が付きましたけど、女の人って小さい時から「いいかい、お前は学校出たら働いて家族を養う事なんだよ」って、言われて育つ方はあまりいないと思いますが、男の人は、もう一生働く選択肢しか与えられていないとずっと言い聞かされているんですよね。「一つの正解以外は全部不正解」って言われているから、それで苦しい人もいっぱいいるのかな~って。
思い立って半年でオーストラリアに引っ越し!
- 上田:
- 何故オーストラリアに?
- 小島:
- 息子の長期留学です。
夫がもう仕事をしてないという事は、特に夫が東京にいなくちゃいけない理由もないので、例えば私だけ東京で仕事して、あなたは東京以外の所に住めたりして~、と思いついたところから始まって。
今の時代は英語とか出来た方がいいよね~、自然が一杯ある所もいいな~って。
で、例えば軽井沢とか住みながら、夏休み冬休みにどっか留学出してとなると、お金も手間もかかるんで、だったらそういう自然環境と英語と一気に揃う所に住めないかな?と思って。パースは、私が3歳まで住んでいた町でもあるんです。 - 上田:
- 旦那様が仕事を辞めると決めてから、オーストラリアに引っ越されるまではどれ位、時間かかったのですか?
- 小島:
- 「辞めちゃったものは、しょうがないから、辞めたからこれが出来たという面白い事を探してやろう!」という話もしてて。
その中で秋くらいに、オーストラリア行きの話が出て来て、年末には荷物を向こうに送っちゃってました。 - 上田:
- 早いですね!
- 小島:
- 夫が乗り気になっちゃってね。2月が学年の頭なんで、2月の学年頭に間に合わせて転校するんだったら、年末には荷物送んなくちゃいけない。
- 上田:
- お子さんは海外に行くことはどうでしたか?
- 小島:
- ちょうど「英語しゃべれるようになりたい!」とか「僕はイルカが好き!」
とか言い始めていたんで、「英語しゃべってる上にイルカもいる場所があるよ!」と言って下見に連れて行ったら気に入ってくれました。
パースは住みやすい街♪
- 上田:
- パースで生活されて良かった点は?
- 小島:
- 冬も温かいし、人口は150万人強で、都市部と自然の距離が近いのがいいところ。日本でいうと福岡市のような感じかな。街の西側は全部ビーチで、白い砂浜とインド洋があります。物価は高めだけど、のんびりしていて住みやすいです。日本と時差が1時間だから、日本と行き来しても時差ボケもない。日本にいる時は、家族と朝晩テレビ電話で話すのですが、時差がないと便利です。
- 上田:
- このお写真は?
- 小島:
- これはウェーブロック。パースから内陸の方に車で5時間くらいです。雨で浸食されてこんな形になった巨大な花崗岩で、これ、息子が登ってるんですが、高さ15メートルあるんですよ。上に登ると標高350m位の小山になっていて、360度地平線が見える。アボリジニの人達の遺跡があったり、そういう自然も見られて楽しいです。
- 上田:
- さすがオーストラリア、自然のスケールも大きいですね!
- 小島:
- こっちの写真は、パースから南に3時間。巨木の森が全部国立公園になってるので、その散歩道を散策しているとこです。奥の方には野生のエミューとかカンガルーなんかもいたり、オウムが極彩色だったり、動物や花が全然違ったりすると、わ~地球は広いな~と思いますね。
- 上田:
- 小さい時に地球の大きさを感じられるっていうのは、いいですね。
- 小島:
- そうですね、息子たちは日本の事も覚えているので、いろんな違いを実感しているみたい。どっちにも良さがあるんだなーと。世界は広いな~、じゃあ他の所も見てみたいな~と思っているみたいなので、オーストラリアのあちこち見た上で、いつか他の国も見せてやれればと思ってます。
価値観は、ある日突然変わる!♪
- 上田:
- それにしても、小島さんは様々な変化に乗って進んで行ける所がスゴイですよね。
- 小島:
- 上田さんだって、いつ何があるかわからないですよ。どうする?明日ものすごい好みのカナダ人と出会って「一緒にカナダに行って美味しいサケを食べようぜ!」みたいに言われたらさ。
そしたらそっから考え始めるわけですよ、人生のプラン立て直してね。
今まで執着していたものなんて、どうでもいいや~ってなるかもよ。
もう日テレ内での出世とかいらない!みたいになっていくわけですよ、一夜にして。価値観がガラガラって変わっちゃう。 - 上田:
- それ位のものに出会ってみたというのはありますけどね。人も仕事も含めて。
- 小島:
- 子供産んだのも大変化。
子供が生まれると、それまで「ネイルの欠けてるの許せない!」とか思っていたのが、どうでもよくなる。
変化が起きるまでは、そこにしがみついていたのに、人生の優先順位が全部ガラガラ~っと変わっちゃいました。
いくら頭の中で、こうすればああなるだろうと思っていても、子供が熱出したり、どうしようもないけど、なんとかしなくちゃいけない状況に追い込まれて、なんとかするって事を繰り返すうちに、みんな強くなっていくんですね。
子育て以外の事でも随分、肝が座りました。
子育ての正解を決めない事が自由のコツ!
- 上田:
- お話し伺ってみると、一見スゴイ大変そうな事でも前向きにとらえて、次々とクリアされて…。その強さはどういう…?
- 小島:
- 予測不能な事態が起きたら、ちょっと泣いたりもするけど、「ここで出来る事もあるはず!」とその状況の中で出来る事を探してやろうって思う。負けず嫌いなんですね。
- 上田:
- 物事を色々決めていく上で、小島さんが大事にしている事って何ですか?
- 小島:
- あんまり「これが正解」って決めない!
子育てしていると「受験どうするの?」とか「保育園かわいそう」とか色んな事言う人がいるんです。それぞれの選択があるのに、「え?仕事辞めちゃったの?勿体ない!やっぱり働きながら育児の方が楽だよ~」とか「専業主婦とかダメだよ、今の時代」とか、余計な事を言う人がいっぱいいるんですよ。
善意かもしれないけど、それはあくまでも、その人にとっての正解でしかない。
他人の事情なんて、わからないですよね。もし色々言われても、自分の生活の中で、今これがベストとか、今これが精いっぱいとかって形があるなら、「ほっといてくれないかな」って言っちゃっていいと思う。
私は自分にそれを許したんです。
人にどう言われてもいいや、って思えるようになって楽になりました! - 上田:
- 外から言うのは簡単ですからね。
- 小島:
- そういう人いっぱいいますよね、子育てしていると。色んな人から言われるんですよ、お母さんって。
- 上田:
- でもそういった所を、みなさん乗り越えられて?
- 小島:
- 言われても笑顔だけで、話は聞かない。
「あ~すごいですね~、そうなんですか~、すごい為になりました~。ありがとうございました~」って言って、話は忘れる! - 上田:
- 切り替えスゴイですね!勉強になります!
質問タイム
- 会場ママ:
- 男の子を育てる上で心掛けている事は?
- 小島:
- 「君は男の子なんだから何々」っていうのはあまり言ってなかったですね。
「君の方が得意な事があるんだったら、君より不得意な人を助けてあげなさい」とかそういう風に説明してきました。
- 会場ママ:
- 私は3人の子供を育てながら会社員でずっと働いていますが、会社員にとって子供は百害あって一利なしというか・・・
- 小島:
- 日本の世の中って、子供がよそんちの持ち物だって感覚がありますが、「将来あなたの税金の額を決めるかもしれないし、将来あなたの手術をするお医者さんになるかもしれないんだから、人んちの子供は自分の人生と関係ないと思ったら大間違いだ~!」と言いたいですね。
今、30〜40代の官僚たちの間では「共働きで育児っていうことが当たり前の時代なのだから、子供を育てながら働きすい世の中にしないとだめだ!」っていう意見が強くなって、まずは「徹夜が当たり前」という今までの霞が関の働き方から変えようという取り組みが始まっているんです。だからこの先5年10年で、世の中は確実に変わってくるんじゃないでしょうか。
そういう話をした時に、「だよね~」って言ってくれる人が下にも増えるだろうし。でも、まだまだしんどいですよね。
- 会場ママ:
- 子育ての最終目標は?
- 小島:
- 自分の幸せを自分で決められるようになって欲しいと思っています。
息子たちには「将来どこの国に住むかも自分で決めていいけど、どういう状況になっても、自分の幸せは自分で決めるしかないし、目の前にいる人といい関係を結べる力が大事なんだよ。それさえ出来れば、君はとっても自由なんだ。自由になりたかったら英語をちゃんと勉強するとか、算数勉強するとか、人に親切にするとか、信頼される人間になるとか、お金の使い方をちゃんと自分でコントロールするとか、そういうのを出来るようになっとけよ」って言ってます。
- 会場ママ:
- うちは共働きなんですけど、旦那さんがスゴク働いてくれっていう感じで、強制されるとちょっとモチベーションが下がっちゃったりすることがあって、どのようにモチべーション上げてらっしゃるのかお伺いしたいんですが。
- 小島:
- 私だったら、旦那さんにとって奥さんに働いて欲しい理由は何なのか?って聞いてみたり、自分にとっては今、何が一番大事なんだとか、自分にとって働くっていうのは何なのか?という率直な思いを、旦那さんとじっくり話してみるかなあ。
そうするとこの先、収入が変わったり子供が大きくなったりした時に、じゃあ今だったらどっちがどの程度働く?とか、話し合いしやすい環境が出来るかもしれない。
ママたちへのMessage
- 上田:
- 最後に、みなさんにメッセージをお願いします!
- 小島:
- お母さんは、子育てってこうあるべき!って、あまりにも言われる機会が多いので、しんどくなっちゃうんですよね。
人はそれぞれの正解があるんだから、何か言われても真に受けないで大丈夫です。
今、自分の目の前にいる家族がニコニコしてればそれでいい。
「私こんなに一生懸命やってるんだし!」って自信を持って、思いっきり現状を肯定していいと思う。
「うちはこのやり方です、これでいいんだ、ベスト尽くしてます、それで家族は幸せです、こういうやり方もあるんです、あなたは?」ってそれだけでいいと思う。そういうお母さん同士の発信が増えていくと、だんだん「子育てって、いろいろあっていいよね~」って、お互い楽になっていくんじゃないかな~って思います。
是非皆様もお母さん同士でしゃべる機会があったら、「いいんだよ、その時のベスト尽くせば色んなやり方があっていいの!」って言ってみて下さい。ちょっとずつ、みんな楽になるかと思うので、一緒に頑張りましょう。ありがとうございました!
― 周りの価値観に流されず、状況に合わせて選択肢を広げ、前向きに人生を楽しんでいる小島さん。家族が笑っていればそれでいい!
聞いているだけで、勇気と自信を与えてもらえる名言だらけの1時間でした。
次回のトークショーもお楽しみに!