1775年6月11日、ルイ16世の戴冠式はシャンパーニュ地方、ランスの大聖堂でフランス王家の伝統に則り挙行された。この時、ルイ16世は、20歳、マリー・アントワネットは19歳だった。戴冠式の模様は版画家のジャン=ミシェル・モロー(子)が詳細に描き出している。マリー・アントワネットは王族たちに囲まれ、椅子に腰かけている。13世紀に建てられたゴシック建造物はこの儀式のために全面的に装飾され、この戴冠式はルイ16世の治世下において最も贅を尽くした行事となった。ルイ16世の王としての最初の言葉は、「神よ守り給え、このように若くして国を治める私たちを!」であった。
ジョゼフ・シフレド・デュプレシ 《ルイ16世》 1774年 油彩、カンヴァス 80×62cm ヴェルサイユ宮殿美術館 © RMN-GP (Château de Versailles) /©Gérard Blot
エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブランと工房 《王妃マリー・アントワネット》 1778年以降 油彩、カンヴァス 80×65cm ブルトゥイユ城 ©吉田タイスケ/NTV
王立セーヴル磁器製作所 ルイ=シモン・ボワゾに基づく 《王家の祭壇》 1775年頃 素焼きの軟質磁器 41.2×31×27.5cm ヴェルサイユ宮殿美術館 ©RMN-GP (Château de Versailles)/©Gérard Blot