夏(松雪泰子)の夫・丈晴がビルの屋上から転落。酒に酔って足を滑らせた不運な事故として片付けられてしまう中、密子(福原遥)は遥人(上杉柊平)に疑いの目を向ける。半年前の火事の現場から立ち去るところを目撃されていた遥人が、口封じのために丈晴を殺したに違いない……。丈晴の転落死も、姉・鞠子(泉里香)の命を奪った火事も、全ては次期社長の椅子を狙う遥人の仕業だと確信する密子は、遥人に宣戦布告する――「そう簡単に幸せになれるとは思わないでくださいね。今度は私が、あなたの全てを奪いますので」――。
九条家との危険な戦いにたった一人で挑もうとする密子に、夏たち今井家が“待った”をかける。お互い九条家に関わったことで家族を失ったのは同じ……「だから、一緒に戦いましょう」。その気持ちを受け止め、みんなと共に戦う覚悟を決めた密子は、「社長選まで時間もないですし、やり方を変えましょうか」と、一発逆転の策として九条家のネガティブキャンペーンに打って出る。火事による元秘書の死や、前社長の突然死、丈晴の不可解な死……密子のリークにより九条家の黒いウワサがたちまちネットをザワつかせ、密子の思惑通り、役員の中に夏の支持者が増え始める。
さらに、火事があった工場の地主の新証言により、半年前の火事は、リゾート計画を進めていた遥人が地上げ目的で起こした放火の可能性が高いことが判明。密子は地主の話を週刊誌にリーク。これで九条家の信用は失墜し、夏の社長就任がグッと近づく……と思っていたのだが……。
社長の椅子を狙う遥人の反撃で形勢逆転!?姉の死の真相を追う密子を、絶体絶命の危機が襲う!!
遥人に記事をもみ消されてしまった密子は、改めて、姉・鞠子も同じように九条家から理不尽な圧力を受けていたはずだと確信する。鞠子の日記にも、旧プロジェクトのことで遥人に目を付けられてからは毎日のようにパワハラを受け、まともに眠ることもできず、ずっと苦しんでいたことが記されていた。実は、鞠子は亡くなる前日、アメリカでコーディネートの仕事をしていた密子の元に電話をかけていた。しかし、仕事中だった密子はその電話を取りそびれた……。もしあの時、きちんと話を聞いていたら、姉の未来は変わっていたかもしれない……「私は……お姉ちゃんを……助けられなかった」……後悔の念を募らせる密子。そんな密子の痛みを受け止める夏は、「どうしてお姉さんが亡くなってしまったのか、真相を突き止めましょう」――そのための手掛かりは、半年前に何者かから放火の依頼を受けたという丈晴の借金仲間。その人物なら何かを知っているかもしれない。密子と夏は丈晴が通っていた飲み屋街でその人物を捜し始めるが、なかなか見つからず……。
そんな中、密子は鞠子のノートPCを遥人に奪われそうになるが、居合わせた智(清水尋也)が力ずくで遥人を追い返して事なきを得る。智のたくましい一面を見て驚く密子に、「昔、日雇いのバイトで、力仕事もしていたんですよ」と智。当時、九条開発が手掛ける現場にも足を運んでいたという智は、現場に差し入れを持って来た鞠子と言葉を交わしたことがあったと打ち明ける。「これも何かの縁なんですかね」。そう言いながら、コンビニで買ってきたかき氷を食べる智。それは、レモン味のかき氷で――!まさか、鞠子を守ろうとしてくれたレモンの人は、智だった!?密子は智のことが気になり――。
翌日、飲み屋街で丈晴の借金仲間を捜し続ける夏の前に、坂東(黒羽麻璃央)が現れる。九条家に取り入っているのはあくまで出世のためで、本当は夏の力になりたいんだと、すり寄って来る坂東。ちょうどその時、密子のスマホに、丈晴の借金仲間だという男・横田から電話がかかってくる。「聞きたいことがあるんです!」と、はやる心を抑えきれない密子は、横田に言われるまま、指示された場所へ1人で向かってしまう。
同じ頃、役員たちとの食事会に臨む遥人は、千秋(桜井日奈子)からの連絡で、密子が横田に会うために1人で出掛けたことを知る。遥人は「絶対に会わせるな。阻止しろ」と千秋に伝えるが、食事会に同席した美樹(渡辺真起子)は「放っておきなさい」。実は横田は坂東が買収したニセモノで、坂東が夏を足止めしている間に密子を呼び出し、始末するつもりだというのだ。「これで勝利は間違いなし。社長になるのよ、あなたは」と美樹は余裕の笑みを浮かべるが……。
怪しいと分かりつつも、横田に指示された場所へ向かう密子。たとえワナだったとしても、手掛かりをつかめる可能性があるなら逃げるわけにはいかない、そう覚悟を決めるが、建設現場におびき出された密子の頭上に、計ったように材木の束が倒れてきて――絶体絶命の密子!――が、その時、何者かが密子に飛びつき、間一髪で材木をかわした!助けたのは、なんと遥人だった……。遥人は票集めのための大事な食事会をすっぽかし、密子を助けに来たのだ。しかし、頭を打って意識がもうろうとする密子は、それが遥人だとは気付かず……。密子の意識がはっきりした時、そばに居たのは、知らせを受けて駆け付けた智と、密子を追ってきた千秋だった。遥人のおかげで命拾いした密子に冷たい視線を送る千秋。「智さんが助けてくれたんですか?」と尋ねる密子に、千秋は「そうよ。この人は命の恩人」と平然とウソをつき、智もとっさに否定できず受け入れてしまう。
「この記事は本当なの?」――九条開発の大会議室で、五十鈴(小柳ルミ子)が週刊誌のコピーを手に遥人を問い詰める。掲載が取りやめになった、半年前の火事に関する記事だ。遥人が返答に窮していると、千秋が現れ――「火事が起きた日のその時間、遥人さまは、私と一緒に仕事をしていました」――。千秋の思惑は一体!?遥人が密子を助けた意味は!?6話へ続く!!