〔クチバシを失ったワシ〕
カナダ・バンクーバー野生動物保護センター。 ここに、銃弾でクチバシの半分近くが、吹き飛ばされてしまった『ハクトウワシ』が運び込まれてきた。
この治療を行ったのは、なんと歯科医のブライアン。 彼は、人間の歯形を取る時に使う石膏でクチバシの型を取り、軽量プラスチックで入れ歯ならぬ「入れクチバシ」を作ったのだ。 こうしてワシは、クチバシでしっかりと魚を咥え、食べられるようになったのである。
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〔世界最大の銀歯〕 カルガリー動物園のアジアゾウは、タイヤのおもちゃで遊んでいる最中に象牙を折ってしまった。
このままでは亀裂が頭蓋骨まで達し、命にも危険が及ぶ。
そこで、動物園が考え出したのが、象牙に被せるステンレス製キャップ。
この「銀歯」により、亀裂が食い止められたばかりか、ひときわ目立つその姿でカルガリー動物園の人気者となっている。
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〔渡り鳥引越し大作戦〕 アメリカ・ウィスコン州ネセダ野生生物保護区。 ここでは、絶滅の危機に瀕している、アメリカシロヅルを人工繁殖させている。
だが、そこに一つの問題が・・・
本来、アメリカシロヅルは、冬になると暖かい南の土地へ渡る渡り鳥なのだが、人間の手で育てられたツルたちは、「渡る」ことを知らなかったのだ。
そこで始まったのが、『渡り鳥移住計画』。
それは、人間が乗った軽量飛行機でツルを誘導し、ツルに「渡り」を教えようというもの。
この計画は見事成功し、現在までにおよそ60羽のアメリカシロヅルを野生に戻すことが出来たと言う。
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〔ノアの方舟プロジェクト〕 アメリカ・ルイジアナ州にあるのが、その名も『冷凍動物園』
なんとここには、様々な動物の精子や卵子、体細胞などが、マイナス196度の液体窒素の中で冷凍保存されているのだ。
数年前には、冷凍保存していたリビアヤマネコの受精卵を普通のネコの子宮に移し、代理出産に見事成功。
現在は、野生では絶滅してしまった<ホワイトタイガー>を、同じネコ科のライオンに出産させるという計画が進んでいると言う。
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