世界まる見え!テレビ特捜部
06/12/04 OA
生死をかけた運命の決断
 
〔機長の決断〕

ワシントン国際空港から、ノースカロライナ州に向けて飛び立った旅客機。
その機長を務めていたのが、エリック・フーダであった。
すると1時間30分後、着陸しようとした旅客機にトラブルが発生!
着陸の際に必要な飛行機の後輪が、なぜか出てこないのだ。
実は、離陸のときに「車止め」をはずし忘れ、
そのまま車輪が格納されてしまったため、からまって出てこなかったのだ。
車輪なしで着陸を試みれば、爆発炎上する可能性もある。
そこで機長は、ある作戦を決行した!


彼は、機体を一気に高度3000メートルまで急上昇させ、すぐさま急降下。
こうして機体を勢いよく振り下ろし、その勢いで車輪を出そうと考えたのだ。
すると作戦成功!右の車輪が出てきたのだ。
だが、右の車輪だけでの着陸は、非常に危険。
バランスが保てず、機体が地面に激突して大破する恐れがある。
だが、フーダ機長は、パイロットとしての自分の経験を信じ、
片脚着陸に踏み切ることを決断したのだ!


着陸の瞬間、火花が上がり、右車輪からものすごい量の煙が上がる。
一気に減速し、機体のバランスを保つために懸命に操縦桿を操る機長。
すると・・・機体は無事に停止したのである。
1人の負傷者も出さず、大惨事を回避した、機長の見事な決断であった。
 
 
〔母の決断〕

1988年12月7日、
マグニチュード6.9の「アルメニア大地震」が発生した。
この大地震でアパートの下敷きになってしまったのが、
スザンナと4歳になる娘のガヤネ。
母娘は、見つけたジャムで空腹をしのぎ、救出を待った。
だが4日後、ジャムもとうとう底をつき、
娘のガヤネがノドの渇きを訴え始めた。
しかし、スザンナは、そんな娘に何も与えてやることが出来ない。
このままでは、ガヤネは脱水症状を起こして死に至る恐れもある・・・
そこで、スザンナは自らの命をかけた決断した!


なんと、自分の血を娘に飲ませようと考えたのである。
ガラスの破片をたぐり寄せ、自分の指に押し当てるスザンナ。
こうして、流れ出る血液を娘の口に含ませたのだ。


その後も4日間にわたって、自分の血液を娘に飲ませ続ける母。
娘の脱水症状はなんとかくい止めているものの、
母スザンナの意識はもうろうとし始めていた。


だが地震発生から8日目、
スザンナが半ば死を覚悟したその時、救助隊が二人を発見し、
二人は瓦礫の下から救出されたのだ。
母の強い愛情により、悪夢のような8日間を乗り越えた親子は
奇跡の生還を果たしたのだ。
 
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