胎児のころから重い病を抱え、生まれてくる赤ちゃん。
そんな赤ちゃんを救うために、難しい手術に挑む医師たち。
その厳しい現実を描いたドキュメンタリーである。
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【ミズーリ州ワシントン大学小児病院】
臨月を迎えた、シャノン・ペリーのおなかの子どもに、ある病気が発覚した。
それは、「腹壁破裂(ふくへきはれつ)」。
胎児のおなかが破れ、腸が外に飛び出してしまっていたのだ。
生まれたらすぐに、飛び出した腸をおなかの中に戻さなければ、
感染病や機能障害などを起こし、最悪の場合、死に至る。
そのため、シャノンは帝王切開で出産。
だが、生まれてきた男の赤ちゃんには、思いもよらない事態が!
なんと、飛び出した腸が炎症を起こし、大きく腫れていたため、
一度でおなかに戻すことはできなかったのだ。
そこで、緊急処置が行われ、飛び出した腸をビニール袋で守ると、
おなかの上に立てておかれた。
こうして、腸の炎症が治まるのを待ち、数日をかけて
おなかに押し戻そうと言うのだ。
予断を許さない状況が続いた。
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【ミシガン州CSモット子ども病院】
妻ミッシェル・ジュリーと夫ブラッドの間に生まれた男の赤ちゃん、
ダスティンは、10万人に1人と言う難病を抱えていた。
それは、「左心低形成症候群(さしんていけいせいしょうこうぐん)」。
通常よりも、左心室が小さく、大動脈が細いため、
心臓機能が次第に低下、そのままではほぼ生存不可能な病気なのだ。
そこで、ダスティンに「ノーウッド手術」が施されることに。
それは、心臓手術の中でも最も難しい手術の一つであるうえに、
ダスティンの場合は、手術のため心臓を止めなければならなかった。
そこで血液の温度を下げ、ダスティンを仮死状態にする医師たち。
そこで、すばやく動脈をつなぎかえる。制限時間は30分。
そして・・・
何とか時間内に縫合し、手術は成功。果たしてダスティンは・・・
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【オハイオ州レインボー子ども病院】
ここに、5万人に1人という重い病気を持って生まれてきた女の赤ちゃんがいた。
生後8ヶ月のメリッサは、「クロアーカ」という奇形をもって生まれてきたのだった。
通常、女性の体には、おしっこを出す尿道と、
赤ちゃんの産道となる膣(ちつ)、大便を排泄する肛門と言う、
3つの排泄腔(はいせつこう)がある。
だが、メリッサには、排泄腔が1つしかなかったのだ。
そこで医師は、排泄腔を3つにする手術を行うことに。
だが、一番の問題は膣(ちつ)。
メリッサの場合、子宮からつながる膣が途中でふさがっていたため、
医師は大腸の一部を切りとって、膣を作ろうと考えたのだ。
はたして、手術の結果は・・・
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4ヵ月後・・・
排泄腔が1つしかなかったメリッサの手術は成功。
今では、おしっこもうんちも普通にできるようになり、元気そのもの。
さらに、腸が飛び出した状態で生まれてきた男の赤ちゃんは・・・
飛び出した腸は、すっかりおなかの中に戻り、無事退院。
その傷跡もほとんど治っていた。
だが・・・
ミシガン州で心臓手術を受けた、ダスティンは、
新しい血液の流れに心臓が耐えられず、この世を去ったのだった・・・
この世に生を受け、誕生した命に待ち受ける過酷な運命。
だが医師たちは、尊い命を救うために闘い続けている。
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