世界まる見え!テレビ特捜部
07/06/04 OA
石器時代のコロンブスたち
1996年、アメリカ・バージニア州で見つかった石でつくられた槍の穂先。
これは、今から17000年前の物だと言われている。
しかし、そこには大きな問題が!


実は、これまでアメリカ大陸に人が住むようになったのは、
今から12000年前、シベリアからアラスカへ渡ってきたアジア系の人々が
初めと考えられていたのだ。
つまり、先ほどの穂先の発見によって、アジア系の人々よりも
5000年も前にアメリカ大陸に人が住んでいたことになるのである。
それは一体、何者なのか?


バージニア州で見つかった穂先は非常に薄く削ってあるという特徴があった。
これに非常によく似た石器をつくる文明が、
アメリカ大陸から6000qも離れたヨーロッパに存在していたのだ。
それがフランスからスペインにかけて築かれた「ソリュートレ文化」。


このことから17000年前、ソリュートレ文化の人々が
当時、ヨーロッパからアメリカを覆っていた大氷原を伝って移動し
アメリカ大陸で生活をするようになったのではないか、
と言う仮説が出てきたのである。




つまりアメリカ大陸の土を最初に踏みしめたのは、このヨーロッパ系の人々で
その後、アジアからやって来た人々と出会い、
アメリカ先住民族の祖先となっていたのではないかというのである。




最新のDNA研究でも、アメリカ先住民のなかにヨーロッパ人特有の
DNAがあることが確認されたという。
しかし、これは今のところ仮説のひとつにすぎない。


「アメリカ先住民はどこから来たのか?」
これは現在、考古学の中でも非常に注目をあびている話題なのである。


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