07/08/13 OA
FBI 凶悪銃撃犯を追え!
1987年10月2日 午前0時30分、マサチューセッツ州 ボストン。
ケンカの通報で、あるアパートに4人の警官が駆けつけた。
そして、インターホンで通報者の部屋を呼び出すが、
その部屋のオートロック解除ボタンが故障しており、玄関があかない。
そこで、警官は別の場所から中に入れないか探すと、
裏庭で身を隠すようにしているアジア系の男を発見した!
走って逃げようとする男を警官が素早く取り押さえると、
次の瞬間!!男は銃を取り出し警官に発砲!
二人の警官が撃たれてしまったのだ。
そして、男はそのまま消えてしまったのである。
この事件の捜査にあたったのが、撃たれた警官の上司、フォング巡査部長。
このアパートの住人の中には、アジア系の男性が一人いたため、
すぐにその部屋を捜索。
すると、そこに住人の姿はなかったが、棚に弾丸の薬きょうと空箱が。
それは、警官を撃った弾丸と同じサイズ!この住人が犯人である可能性は高い。
その部屋の住人は、『マーク・タイラ』と名乗るアジア系の男。
アパートの契約書に書かれていた、以前の住所が唯一の手がかりだったが、
そのサンフランシスコの住所に住んでいたレオン・ペリーという男は
『マーク・タイラ』など全く知らないと言うのである。
手がかりが途切れてしまったため、フォング巡査部長は、
ここ数年でアジア系の男が起こした事件を調べ直すことに。
すると、ある銀行強盗事件が浮かび上がってきた。それは…
1979年に起きた、武装銀行強盗で、
犯人はその後、逮捕されたものの、1年前に仮釈放となっていた。
犯人の名前は、テッド・オオツキ。
そこでオオツキと、ボストンのアパートに残されていた指紋を照合すると、
なんと、ふたつの指紋は一致!!
こうして、ボストンで警官を撃った犯人「マーク・タイラ」は、
仮釈放中の銀行強盗テッド・オオツキと判明したのである。
フォング巡査部長は、オオツキの行方を追って家族や親類を捜索。
そして、テキサス州にいる唯一のいとこを見つけだしたのだ。
そこで、その家の通話記録を調べてみると、
サンフランシスコのレオン・ペリーヘ何度も電話していることが判明。
実は、このレオン・ペリー、
オオツキと同じ刑務所に服役していた刑務所仲間だったのだ。
すぐにペリーを尋問すると、なんとオオツキは銀行強盗を計画していて、
そのためにペリーが爆弾を用意していたという。
そこで、ボストン警察はFBIに強力を要請し、
テッド・オオツキを全国指名手配したのである。
ところが、その行方は全くわからない。
唯一の手がかりは、テキサスに住むオオツキのいとこ。
そこでフォング巡査部長はFBIと協力し、最後の賭けに!
爆弾作成に関わる罪を問わない代わりに、
レオン・ペリーに『おとり捜査』を持ちかけたのだ。
作戦当日。
ペリーは、オオツキのいとこをバーに呼び出し、連絡先を聞き出すことに。
しかし、いとこの男は用心深く、数分後には店を出てしまったのである。
もはや、この作戦は失敗かと思われたとき、
いとこの男は、突然バス乗り場に向かうと、そこで長距離電話をかけ始めたのだ。
もちろん、電話の相手はオオツキ。
電話の通話記録から、オオツキは
メキシコのグアダラハラという町にあるアパートにいることが判明。
FBIは、すぐさまメキシコ連邦警察に協力を要請し、
グアダラハラのアパートを監視し、2日後、オオツキが現れたところをついに逮捕。
彼には、殺人未遂および第一級殺人罪で終身刑プラス20年の刑が言い渡された。