アメリカ南部のテキサス州は、年間に1000個以上の竜巻が起こる竜巻多発地帯。
もし、大都市ダラスに、史上かつて無い規模の
超巨大竜巻が襲い掛かったら一体どうなるか?
|
【近未来災害シミュレーション】
ダラス市の非常事態管理局に勤めるジェームスは、息子トビーとともに、
出社前のあわただしい時間を過ごしていた。
ラジオが「少し蒸し暑い日になる」と告げる以外は、いつもと特に変わらない一日。 しかし、その上空では、すでに悪夢へのカウントダウンが始まっていた。
|
メキシコ湾から流れ込む暖かい空気と、
ロッキー山脈を越えてくる冷たい空気がぶつかり、
スーパーセルと呼ばれる巨大積乱雲が発生。 このスーパーセルこそ、竜巻を生み出す「恐怖の雲」なのだ。
|
その頃、ジェームスたちはある奇妙な現象を体験!
なんと突然、空から魚が降ってきたのだ。
|
実はこれ、海で竜巻が発生した際に、ごくまれに起こる現象。
海面に近い場所の魚が竜巻に巻きあげられ、そのまま風に乗り、
遠くの街まで運ばれる事があるのだ。
|
やがて職場に着いたジェームスは、各地で竜巻が起こっていることを知り、
すぐにダラス市民に避難を呼びかけた。
だが、すでにダラス目がけ、数十にも及ぶ巨大竜巻が迫っていたのだ。
|
竜巻は同時にいくつも発生し、被害を拡大させる事が多い。
過去には、一日に148個の竜巻が発生し、死者335人を出した事がある。
|
そして竜巻がダラスに迫る中、
妻アンナと息子のトビーが車に乗り、家へと急いでいた。
しかし突如、フロントガラスに何かが突っ込んできた。
それは、ソフトボールほどの雹(ヒョウ)。
|
実はこの雹(ヒョウ)も恐怖の雲、スーパーセルが作り出したもの。
雲の中の水蒸気が凍結し、くっつきあって、おおきくなっていく。
そして浮かんでいられなくなるほど重くなり、落下するのだ。
この雹(ヒョウ)は、竜巻の前後に激しく降り、
さらなる被害を出す事で知られている。
|
一方、ダラスの中心街では、いくつもの竜巻が合体して出来上がった
超巨大竜巻が暴れ狂っていた。
時速560kmのパワーで、スタジアムやビルを破壊していく。
|
こうした巨大竜巻がおきやすいのは、一日中空気が温まった夕方。
その時刻は帰宅ラッシュと重なり、すさまじい被害が想定される。
|
そして、町中に取り残された妻と息子を救うため、
夫ジェームスは命を投げ出し、竜巻に向かっていく。
そして間一髪、愛する妻と子を救い出す事に成功。
巨大竜巻に追われながら、自宅へと急ぐジェームス一家。
実は彼らの家には、竜巻用シェルターが用意されていたのだ。
そして、超巨大竜巻は住宅街を通り過ぎ、街ひとつを飲み込んでいった。
実際に、このような超巨大竜巻がダラスを襲った場合、
住宅3万5千棟が破壊され、負傷者数は22万人にのぼり、
被害総額は120億ドルと予想されている。
|